【リノベ事例】大田区田園調布本町/リノベーションプロジェクト

今回は、高級住宅街と緑豊かな自然に囲まれた「大田区田園調布本町」に位置する築51年中古マンションのリノベーションをレポートしていきます。

1.地域情報

・田園調布 名前の由来

明治時代、この一帯は「調布村」と呼ばれ、現在の「田園調布」とは名称が異なりました。大正時代に入って、実業家の渋沢栄一が数名とともに会社を立ち上げ、この一帯の開発に力を注ぎました。イギリスで提唱されていた「田園都市開発構想」をモチーフに、街の開発が進められ、現在の田園調布となりました。

今昔マップon the webより作成

・地域の歴史

大正時代初期。急激な都市化が進んだことで、人口集中による住環境の悪化が問題になっていた状況に対して、渋沢栄一はイギリスの経済学者エベネザー・ハワードが提唱した「田園都市論」を元にした、都市と自然の長所を併せ持った「田園都市」の構想を描いていました。

1915年(大正4年)、そんな渋沢の元に相談が持ち込まれたことで、当時「東京のチベット」とも呼ばれるほど交通が不便な農村地帯に、東京中心部に繋がる鉄道を通して、それを核として新たな宅地を開発する「田園都市」計画が、実現に向けて動き出しました。その計画の地が、今の田園調布になったのです。

自然と都市が調和する理想の街を目指すという、当時の日本では前例がない都市計画でしたが、担当者たちは周辺の地主にこの理想を語って共感者を増やしていきながら、無事に田園都市を実現させました。

この実現した「田園都市」の特徴である、扇型に広がる住宅地と豊かな緑の街並みは、一世紀を経た現在も変わらず顕在しており、田園調布の魅力となっています。

■東急東横線で渋谷駅まで13分
■東急目黒線で目黒駅まで11分
■東急多摩川線で蒲田駅まで11分
■東急東横線(東京メトロ副都心線直通)で池袋駅まで35分(乗り換えなし)
■東急東横線で横浜駅まで17分

 

・周辺施設

旧田園調布駅の駅舎
前述した田園調布の扇の要となる位置には、赤い屋根のついた白い壁のかわいらしい建物が建っています。これは、1923年(大正12年)の開業以来、長く愛されてきた旧駅舎を復元したものです。
駅の地下化に伴い旧駅舎は1990年(平成2年)に取り壊されていましたが、地元の人々からの要望で2000年(平成12年)にほぼ同じ場所に復元しました。

現在も田園調布のシンボルとしてたたずんでいます。

田園調布せせらぎ公園・多摩川台公園
多摩川駅の東側に隣接する“田園調布せせらぎ公園”は、水と緑に囲まれた豊かな自然を感じることのできる公園です。 春には桜、秋には紅葉を楽しむことができます。

園内に3か所ある大きな湧水池には様々な水生生物が生息していて、3か所の多目的広場はいつも多くの人で賑わっています。

公園内には“せせらぎ館”もあり、自然の景観を楽しみながら、ゆっくりとくつろぎ、休憩・読書・飲食を通じて交流できる憩いの場となっています。

一方、多摩川駅から西に向かって多摩川沿いに全長約750mの“多摩川台公園”もまた、このエリアで人気がある公園です。
公園の中ではさまざまな動植物や、田園調布エリアの歴史に触れることができます。春には花見で賑わいを見せます。

特徴的なのは、公園内に古墳が点在すること。4世紀〜7世紀ごろに建てられた古墳が10基ほどあることです。園内には古墳展示室もあり、田園調布エリアのルーツについて学べる貴重な場所です。

多摩川
多摩川駅から西に向かって徒歩でわずか数分で多摩川河川敷に着きます。野球やサッカーができるグランド、テニスコートのほかに、ゴルフができる“東京多摩川ゴルフ練習場”、川を渡った川崎側には“丸子橋ゴルフ練習場”がある広い河川敷です。

信号や車がなく、川からの風やまぶしい太陽の光、草花の香りといった心地よい自然に包まれながら、ジョギング、散歩、サイクリングができるコースとしても、おすすめのスポットです。

沿道に生い茂る木々や桜の名所もあり、季節の移り変わりを肌で感じられます。
また、川を超えると武蔵小杉のビル群がそびえており、自然と都会の調和した景色も見どころです。

 

・これからの大田区開発

大田区ではJR・東急蒲田駅と京急蒲田駅間をつなぐ新空港線(通称:蒲蒲線)の開通を検討しています。

今は「蒲田駅」と言っても、JR・東急蒲田駅と京急蒲田駅の2つの駅が存在しています。2つの駅の間の距離は800mほど離れており、徒歩では遠すぎる立地なのが長年の課題でした。
そこで、2022年(令和4年)に「第三セクター:羽田エアポートライン」が設立され、JR・東急蒲田駅の地下に地下駅を設置し、京急蒲田駅まで連結する計画が進められることになりました。
この路線が開業すれば、離れていた蒲田駅同士がつながると共に、将来的には京急空港線へ直接乗り入れし、JR・東急蒲田駅から乗り換えずに羽田空港まで移動ができる計画も検討されています。

また、新空港線(蒲蒲線)と東急東横線や東急多摩川線との相互直通運転が可能になれば、多摩川・田園調布・渋谷から羽田空港へのアクセスもよくなります。

JR・東急蒲田駅の利便性が向上することで、より人が集まりやすいエリアとなれば、さらなる再開発を行う可能性もあり、今後も蒲田駅周辺の再開発・まちづくり計画に注目が集まるでしょう。

 

2.物件情報

・立地

横浜と渋谷の中間地点に位置する、急行が止まる東急東横線「多摩川」が最寄り駅で、かつ、路線も東急東横線だけでなく、目黒駅に繋がる東急目黒線、蒲田駅に繋がる東急多摩川線も通っているので、とても利便性がよい場所です。

建物は築年数が長いものの、2016年(平成28年)に大規模改修工事を行い、エントランスがきれいに改修されています。夜間はオートロックが施錠されセキュリティ面も万全です。さらに、現在は耐震補強工事中で、2026年に工事を完了する予定で、管理がしっかり行き届いています。
「多摩川」と聞くと、台風による川の氾濫などの水害の影響を受けるイメージがあるかもしれませんが、物件はハザードマップで災害リスクが低いエリアに該当しているので、影響を受けにくい安全性の高い立地と言えるでしょう。

 

・物件概要

所在地:東京都大田区田園調布本町
交通:東急東横線・東急多摩川線・東急目黒線 「多摩川」駅 徒歩7分
構造:鉄骨鉄筋コンクリート・鉄筋コンクリート造 地上12階地下1階建
総戸数:101戸
専有面積:34.72㎡
築年月:1971年12月

・間取り図<Before>

・室内写真<Before>

 

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