「アパートとマンションって何が違うの?」
こう聞かれたとき、あなたならなんて答えますか?
部屋を借りたり、家を買う時など誰しもが1度は考えることなのに、意外とざっくりしているような気がします。
なんとなく違いをイメージしている人は多いと思います。
例えば、建物の構造や耐震性、耐火性などマンションにはとても優れた部分が多いです。
その代わり、アパートに比べてマンションは価格が髙い傾向があります。
では、実際自分に合った物件はアパートなのか?マンションなのか?
この記事では詳しく説明していきます。
簡単なチェックシートもあるのでぜひ参考にしてください。
目次
- 1 1.一目でわかるアパートとマンションの違い
- 1.1 アパートとマンションの違い①:家賃・管理費
- 1.2 アパートとマンションの違い②:広さ
- 1.3 アパートとマンションの違い③:階数
- 1.4 アパートとマンションの違い④:設備
- 1.5 アパートとマンションの違い⑤:セキュリティ
- 1.6 アパートとマンションの違い⑥:構造
- 1.7 アパートとマンションの違い⑦:世帯数
- 1.8 アパートとマンションの違い⑧:遮音性(防音)
- 1.9 アパートとマンションの違い⑨:通気性
- 1.10 アパートとマンションの違い⑩:耐火性
- 1.11 アパートとマンションの違い⑪:耐震性
- 1.12 アパートとマンションの違い⑫:アパート・マンションには違いが多数!でもなぜ?
- 1.13 アパートとマンションの違い⑬:アパートとマンションの違いで分かるメリット・デメリット
- 2 2.アパートとマンション、自分に合っているのはどっち?
- 3 3.将来的に不動産投資をするならマンションがおすすめ!
- 4 まとめ
1.一目でわかるアパートとマンションの違い
アパートとマンションの主な違いを以下の11項目に分けることができます。
アパートとマンションの違いを知ることで、物件探しの際の絞り込みが明確になったり、物件が見つからない時に何を妥協すべきかを検討しやすくなります。
例えば、小さなお子さんがいる場合、妥協しづらい遮音性を優先する代わりに、希望家賃を少し上げてみるといったようにです。
では、上記一覧のアパートとマンションの違いをもう少し詳しく解説させていただきます。
アパートとマンションの違い①:家賃・管理費
アパートの場合、建築コストが安く済むため、元々家賃が低めに設定されています。
逆に、マンションの場合は建築コストがかさむため、家賃が高くなることが多く、他にも設備やセキュリティの保全のために管理費が高くなる傾向があります。
分譲マンションを賃貸している場合は、修繕積立金の分が上乗せされているようなこともあります。
ポイント:家賃の安さを前提に物件を探すならアパートがオススメ! |
アパートとマンションの違い②:広さ
マンションというと高級感がありますので、室内もきっとマンションの方が広いだろうと思われている方が多いかもしれません。
実は構造上の理由からアパートの方が若干広くなっています。
何故なら、マンションには建物を支える頑強な柱や梁が必要で、しかもそれらが室内に出っ張ってしまっていることも多いためです。
最近ではアウトフレーム工法といって、柱や梁が出ていないマンションも多くなりましたが、単に壁の内側に隠した結果、部屋を狭くしてしまっているなんてものもあります。
ポイント:家具が多かったり、配置を気にされる方はアパートがオススメ!必要最低限の物しか持たないミニマリストの方などはマンションでも良いでしょう。 |
アパートとマンションの違い③:階数
構造上の理由から、アパートは2階建てのものが多く、マンションはほとんどが3階建て以上となっています。
アパートでも3階建てのものはありますし、2014年には国土交通省の認定を受けた、なんと14階建ての木造建物を可能にする建築材もあります。
しかしそれはかなり特殊なものであって、やはりアパートとマンションの違いは、2階建てかそれ以上かで分けられることが多くなっています。
ポイント:眺めの良い物件を希望される方はマンションが良いですね!エレベーター渋滞や高いところは嫌だという場合はアパートの方が良いでしょう。 |
アパートとマンションの違い④:設備
最近ではアパートでも設備の充実しているものが多くなりましたが、それは比較的に築年数の浅いもの。
つまり、築年数が古めのものは追い炊きやモニター付きインターフォンなども付いていないことが多く、当然オートロックが付いたものも多くありません。
設置されていても少々心許ないものであることが多く、マンションの方が設備のグレートは高く、設備数が多いと言えるでしょう。
ポイント:最初から色々な設備が付いている方が良いという場合はマンションを中心に探してみましょう! |
アパートとマンションの違い⑤:セキュリティ
設備の部分でオートロックが無いと申し上げたアパートですが、実は最近の新築アパートですとオートロック付きも増えてきました。
しかし、敷地内に容易にはいれてしまうことも多く、防犯カメラや宅配ロッカーがないところも多いことを考えると、マンションに比べてセキュリティ面で不安が残ります。
ポイント:防犯上の理由からセキュリティを気にされるなら、最近できた築浅マンションがオススメ! |
アパートとマンションの違い⑥:構造
アパートとマンションを区別するときは、この構造の違いで分けられることがほとんどです。
少し前までは木造のアパートが多かったのですが、最近では軽量鉄骨のものが増えています。
マンションの場合、階数が高くなり戸数も多くなるために鉄筋コンクリート造が多く、アパートと比べて重量感もあります。
ポイント:ステータスを感じられるのはアパートよりマンション。高級志向の方にオススメです! |
アパートとマンションの違い⑦:世帯数
マンションの場合は高さや延べ床面積が広くなるため、戸数が多くなるものがほとんどです。
アパートも広い敷地に大きく建築された戸数の多いものはありますが、多くても20戸前後までのもの。
ご近所づきあいなど気にされる際は、戸数もチェックしたいところですね。
ポイント:世帯数(戸数)が多いマンションは防犯面でも安心ですね。一人静かに暮らしたいという場合はアパートがオススメです。 |
アパートとマンションの違い⑧:遮音性(防音)
木造や軽量鉄骨といったアパートの場合、壁の中の空洞が多いために少し壁を叩いただけでも「ボォン」と響きます。
マンションは鉄骨鉄筋や鉄骨ですので、コンクリートの面積が多く、壁を叩いたりしても「ゴン」という重さのある響きとなります。
つまり、構造の違いにより防音性にも違いが生まれますので、小さなお子さんやペットがいる家庭などは気にしたい項目です。
ポイント:昼夜逆転の生活をされている方は特にマンションがオススメです。騒音に慣れているなんて場合はアパートを中心に探してみても良いでしょう。 |
アパートとマンションの違い⑨:通気性
一見、アパートもマンションも通気性や断熱性に違いはないように思えますが、壁の厚さや建物の材質によりマンションの方が気密性が高くなるため、通気性は悪くなります。
木造や軽量鉄骨はマンションに比べて隙間が多くありますので、気密性は悪くなる分、通気性が良さに繋がるため、マンションと比べて結露が出にくく、カビの発生も抑えることができます。
ポイント:アパートは通気性が良い反面、エアコン効きが悪いため、エアコンをよく使う方はマンションを選んだ方が良いでしょう。 |
アパートとマンションの違い⑩:耐火性
コンクリートでできたマンションは燃えにくく、木造のアパートは燃えやすいということを考えれば詳しいご説明も不要かもしれません。
階数の部分でもお話させていただいたとおり、工法によって耐火性に優れたアパートも存在します。
また、万一の際は周りの住戸に燃え移りにくいのも、鉄骨鉄筋や鉄骨でできたマンションの特徴と言えるでしょう。
ポイント:コンクリートは火に強いため、防火意識の高い方はマンションのほうが安心できますね! |
アパートとマンションの違い⑪:耐震性
耐震性もアパートよりマンションの方が優れますが、軽量鉄骨のアパートの場合は鉄骨造のマンションと同等レベルであることも多いです。
なお、軽量鉄骨の他に重量鉄骨というものもありますが、これは柱となる鉄の厚さが6㎜以上か未満かで分けられ、重量鉄骨は主にビルなどの建設に使用されます。
やはり木造よりもコンクリートの方が丈夫という事ですね。
ポイント:地震の揺れが苦手というような場合は、低層マンションがオススメです。アパートを選ぶならせめて軽量鉄骨造のものにしましょう。 |
アパートとマンションの違い⑫:アパート・マンションには違いが多数!でもなぜ?
アパートとマンションの違いを見てきましたが、解説の中で「~であることが多い」という部分がいくつかありました。
「ハッキリ決まってないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は、上記にあげたアパートとマンションの違いはあくまで「一般論」の話です。
さすがに木造2階建てでマンションと名の付く建物はほとんど見受けられませんが、逆に、3階建てで戸数も多いのに「アパート」という名前の付いた建物は比較的に多くあります。
では、アパートとマンションを明確に分けられる定義はあるのかというと、「ありません」という回答になります。
というのも、防火性や耐震性などの基準を定めている「建築基準法」という法律が存在しています。
その中では「この条件を満たしたらマンション、それ以外はアパート」といった決まりはありません。
つまり、アパートかマンションかの区別は、建物の所有者や建築後の管理委託会社、不動産会社などによって自由に決めることができるのです。
よって、極論で例を挙げるなら「カッコよく見せるために、建築する2階建ての建物には『マンション』を付けよう!」と思いつき、
実際そのようにしたとしても法に触れるはずもなく、何ら問題ありません。
アパートとマンションの違いだけでなく、「○○コーポ」や「○○メゾン」といったものもありますが、
上記のとおり「欧風の建材を使用したらメゾンです」なんて法律があるわけでもないので、物件探しの際は建物の名称で先入観は持たれない方が良いでしょう。
アパートとマンションの違い⑬:アパートとマンションの違いで分かるメリット・デメリット
アパートとマンションの違いについて、おわかりいただけましたでしょうか?
少々意外な事実もあって驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、是非お知り合いにも教えてあげてください。
では、この章のまとめとして、アパートとマンションの違いから見えてくる、それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
それぞれの違いが分かっても、いざ物件探しとなれば結局自分はどちらが良いのかを判断することが重要です。
ご自身で最重要とするのが家賃の安さで、設備も築年数も全くこだわらないというように、明確に定まっていれば別ですが、以下にまとめたアパートとマンションのメリット・デメリットをお読みいただくと、自分でも気づかなかったことが発見できるかもしれません。
まずは、メリットから見てみましょう。
アパートのメリット
・比較的に家賃が安いため物件が選びやすくなる ・併せて、管理費も安いことが多い ・広い間取りが多い ・通気性が良いため湿気が溜まりにくい |
続いてマンションのメリットがこちら
マンションのメリット
・各設備のグレードが高めなため、壊れにくい ・オートロックや防犯カメラなど、セキュリティ設備が多い ・遮音性が高く騒音問題に発展しにくい ・エアコンが効きやすい ・鉄筋、若しくは鉄骨鉄筋コンクリートが多いため、耐震性や耐火性がある |
アパートとマンションのメリットをまとめてみると、その数にさほど違いはないことがお分かりいただけるかと思います。
ただ、上記に挙げたメリットは「そういったものが多い」という事であり、絶対にそうであると断言できるものではありません。
例えば、デザイナーズアパートのような、外壁内装共にガチガチのコンクリートで作られている通気性に劣ったものもありますし(※現在は24時間換気システムが義務付けられています)、安い建材で作られたために普通に歩いた音ですら各戸に響くマンションもあります。
よって、「メリットのほうが多いからマンションにしよう」といったように、メリットだけで判断してしまうと思わぬ出費になることもあるので注意が必要です。
では、引き続きアパートとマンションのデメリットを見てみましょう。
アパートのデメリット
・設備が安価であることが多い ・セキュリティが確保されていないものが多い ・同様の理由で生活音が響きやすい ・エアコンが効きにくい ・木造が多いため、耐火性や耐震性に劣る |
マンションのデメリット
・家賃が高めなことが多い ・グレードによっては管理費も高くなる ・家具が置きづらかったり、比較的に狭いことが多い ・気密性があるため湿気がこもって結露やカビの問題が発生する |
ここまでを比較してご覧いただくと、アパートでメリットであったものがマンションのデメリットに、マンションのメリットがアパートのデメリットに、という裏返しになることがお分かりいただけるかと思います。
また、「メリットだけで判断すると思わぬ出費をするかもしれない」というお話ですが、これはエアコンの効き具合の違いで考えると分かりやすいかと思います。
エアコンの商品概要によく見る「8~10畳用」という表記は、大雑把に申し上げると「木造なら8畳、鉄骨造なら10畳まで効きますよ」という意味です。
だからと言って、6畳アパートで使っていたエアコンが、引っ越し先の8畳のマンションでも効率良く使えるとは限らず、引っ越し先のマンションが西日の当たる窓の多い角部屋だとしたら、外気や日差しの影響を受けるため8~10畳用のエアコンに買い替えた方が電気代を安くできるというケースもあるのです。
エアコンの畳数表記についてはご存知ない方も意外と多いため、ちょっとしたマメ知識として例にさせていただきましたが、メリットとデメリットだけで判断してしまうのは、リスクがあることは頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれません。
それでは、アパートとマンションのメリット・デメリットが把握できたところで、いよいよ「自分に合っているのはどっち?」を見ていきましょう。
2.アパートとマンション、自分に合っているのはどっち?
「自分に合っているのはアパートとマンションのどっちなんだろう?」
ここでは簡単なテストをしてみたいと思います。
まずは下記のチェックリストをご覧いただき、8つの項目からご自身の気持ちや考えに該当するものにチェックを入れてみてください。
最終的にアパートとマンションのどちらが良いか見えてきます。
これらの8つのチェック項目のうち、該当するものが「4つ以下だった場合はマンション向き」かもしれません。
逆に「5つ以上であるならアパート向き」という事になります。
これは心理テストのようなものではなく、ここまでにご説明させていただいたアパートとマンションのメリット・デメリットを「物件探しの妥協点」として置き換え、消去法でアパートとマンションの選択ができるようにしたものです。
※1番目と5番目の設問は別
引っ越しのご予定などありましたら、物件探しの目安にしていただくと良いでしょう。
ただし、デメリットの解説でもお話させていただいたとおり、メリット・デメリットだけで判断するのは注意が必要です。
内見をした結果や、総合的な判断が前提であることはお忘れなく。
3.将来的に不動産投資をするならマンションがおすすめ!
さて、ここまでアパートとマンションの違い、そしてメリット・デメリットを見てきました。
もし物件を借りるのではなく、貸す側となる不動産投資を検討されているのであれば、マンションのほうがオススメです。
何故なら、最初の初期投資額やランニングコストという面で、マンションの方が安くなるためです。
アパートは戸数が多くなり、その分の設備を設置しなければならない上、そもそも土地の価格も上乗せされます。
修繕コストも戸数分発生するとなると、ちょっと手が出しづらいですよね。
また、マンションの場合、区分所有で1戸ずつ所有することになるため、空室時のローン滞納のリスクを抑えやすくなります。
アパートは戸数が多い分、常に満室にできるのは不動産投資の上級者のみと言え、1戸どころか数戸空いてしまうと一気にローンの返済が厳しくなります。
マンション1戸の空室だけであれば、自身の給与からでもローンを払える可能性もあり、即座に破綻なんてことが起こりづらいのがマンションの特徴です。
更に、出口戦略を決めやすいのもマンションの良いところです。
つまりは、アパートよりマンションのほうが、いざ売りに出した時に買い手が付きやすいのです。
不動産投資はリスクをどれだけ抑えられるかが重要なポイントであり、いざという時に物件自体の流動性が高いほうが損失回避できる可能性が高いのです。
アパートにはアパートの良さもありますが、建物としての寿命が長いマンションの方がレバレッジを効かせるためのローンも活用しやすく、長期目線での投資がしやすくなります。
そう考えると、焦らずじっくり投資できるのもマンションの良さと言えるでしょう。
まとめ
過剰供給や空室問題などで、話題になることが多くなったアパートやマンション。
だからといって、いくらでも好きな物件が見つかって、家賃の値下げ交渉もすんなり了承してもらえるかというと、そうでもありません。
事実、本当に良い物件は常に満室になっていますし、時代の変化なのか、お洒落にリノベーションされた狭小マンションに申込が殺到するケースもあります。
最後に、アパートとマンションの選択をするのは自分次第と申し上げましたが、「マンションなのにここがいいね!」「アパートだからと思ってたけど意外といいかも!」といったように、マイナス面をプラスに変えるような見方も必要ですし、ちょっとした工夫でデメリットを解消できることもあったりします。
アパートとマンションに違いはあっても「アパートはデメリットが多いしなぁ」なんて決めつけず、「どうすればデメリットを解消できそうか」といった視点で見てみると、物件探しの幅が広がるかもしれませんね。
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