築30年のマンションってどうなの?検討するべき5つのデメリット

公開日 2018-11-26 最終更新日 2022-10-14

築30年も経ったマンションじゃ、価値も低いし住むメリットなさそう・・

なんて思ってませんか?

そんなことはありません。

築30年のマンションは、価格が安価であるのはもちろん、築40年マンションと違って、新耐震基準を満たしていているから「コスパが高い」と言えます!

この記事では、築30年のマンションがコスパが高いと言える理由を解説します。

もちろん、築30年のマンションならなんでもいいのかというわけではありません。

築30年マンションを購入する際にチェックすべきポイントをまとめました。

ぜひ参考にしてみてください。

1 築30年のマンションの魅力とは!?

東京都庁

築30年のマンションの魅力はなんといっても、コスパが高いことです。

新築や築浅マンションより価格が安く、さらに築40年以上のマンションと違い、築30年のマンションだと新耐震基準をクリアしているからです。

築30年のマンションの魅力を詳しくみていきましょう。

魅力1:物件価格がとにかく安い

まず、築30年のマンションの最も大きな魅力は「安く購入できる」ことです。

マンション投資で必ず検討するものとして「利回り」があります。

利回りを高くするには「賃料を上げる」「安く購入する」「経費を節約する」といった方法が考えられます。

つまり、利回りを大きく向上させることが、ポイントなんです。

ここで、家賃7万円の単身者用マンションを購入したと仮定して、2000万円の新築と、800万円の築30年マンションの購入価格で、どのくらい利回りに違いがあるのか計算してみましょう。

新築と築30年マンション

2つのケースの利回りの差は6.3%もあります。

安く購入できることは嬉しいメリットですが、それが後々の利益に大きな差を生むことも、築30年のマンションのメリットになんです。

魅力2:新耐震基準に適合している

築30年のマンションであれば、新耐震基準に適合しているのも、メリットと言えます。

安く買える築30年のマンションですが、「それじゃ、築年数が古いほどお得!」とは言い切れないので注意が必要です。

例えば、築40年のマンションは新耐震基準ではなく、旧耐震基準で作られているため、今後予想されている巨大地震への不安が残ります。

ちなみに、新耐震基準と旧耐震基準の境は1981(昭和56)年より前か後か。

旧耐震基準と新耐震基準の違いは下記の通り

・旧耐震基準→「震度5で倒れない強度」
・新耐震基準→「震度5で損傷しない強度」

新耐震基準は、1978年の宮城県沖地震で、倒壊した古い建物が多かったために改正された法律です。

東日本大震災では、大破するマンションは少なかったものの、阪神淡路大震災は大きな縦揺れだったため、旧耐震基準のマンションは、倒壊や大破したものが目立ったと報告されています。

つまり、築30年のマンションであれば、耐震性で安心できるのも、一つのメリットだといえます。

魅力3:リノベーションにお金をかけられる

築30年のマンションともなると、所有者の使用方法にもよりますが、建具や設備の汚れ、破損、色あせなどで、人に貸すのが難しい状態なのが一般的です。

そこで、先ほど紹介した安く購入できるというメリットが「リノベーションにお金がかけられる」というメリットにつながっていきます。

例えば、東京で築15年のワンルーム(20~25㎡)を買おうとすると、高いもので2000万円以上、安いものでも1500万円はします。

しかし、築30年のマンションなら、500万円台や800万円台のものも、そう珍しくありません。

その差額は、実に1000万円近くになります。

その浮いたお金を、資産価値を上げるために使ってみてはいかがでしょう?

下記は、ワンルームのリノベーション費用の目安です。

リフォーム費用

築30年のマンションをフルリノベーションしても、1000万円以下の物件なら、築15年のマンションを買うより全然お得ですよね。
※上記の一覧はあくまでも目安です。

リノベーションは、部屋の一部を交換したり、修繕したりするリフォームと違い、言ってしまえば「全面改装」です。

構造的に問題がなければ、柱や壁を取り払い、その部屋丸ごと新築同様に改装して、デザイナーズマンションにもできてしまうんです。

投資目的で購入されるのであれば、都心で人気のエリアなら、たとえ築年数が経っていても、十分に賃貸需要が見込めます。

※トラストのリノベーション物件をご紹介。リノベーション後すぐに入居者がつきました。

【お部屋】

【洗面所】

【浴室】

魅力4:仲介手数料と固定資産税が安い

安く購入できるということは、更にもう一つのメリットがあります。

それは「仲介手数料と固定資産税が安い」ということです。

不動産の購入で仲介業者を利用する場合、「物件価格×3%+6万円+消費税」の仲介手数料が上乗せされます。

仮に、新築で2500万円の物件を購入した場合、仲介手数料は89.1万円
※(2500万円×3%)+6万円+消費税=89.1万円

これが築30年のマンションで、1000万円の物件だとすると、39.6万円と半額以下になります。
※(1000万円×3%)+6万円+10%(2022年10月の消費税率)=39.6万円

下記のサイトでらくらく計算できます。

≫≫仲介手数料シミュレーション

 

築30年のマンションの価格は1000万円台のものもあれば、場所によっては数百万円のものもあります。

固定資産税は、土地の価格や築年数で変わるため、一概に言えませんが、半値以上の差がある新築と築30年マンションを比較して考えれば、固定資産税もその分安くなると考えても差し支えないでしょう。

安く買える築30年のマンションは、副産物的なメリットが多くあることがお分かりいただけるかと思います。

魅力5:選べる物件数が多い

冒頭でお伝えしたとおり、築30年のマンションには「選べる物件数が多くなる」というメリットもあります。

試しに、不動産・住宅情報サイトとして有名な『LIFULL HOME’S』にて、ワンルームと1Kを築年数で絞り込んだ時に、物件数がどのくらい違うか確認したところ、以下のようになりました。

物件の数

築10年以内に比べて、築30年のワンルームマンション数は208件も多くなりました。

あとは間取りや、駅までの距離など、どんどん絞り込み、理想の物件があるかを探すだけ。

仮に「値段がちょっと高くても、その分広いお部屋に住みたい」なんて思っても、築30年まで許容するなら、希望の物件が見つかる可能性も高くなります。

「価格の安さ」「利回りの高さ」「設備や管理」「賃貸需要」など、不動産の選び方は、ほぼ決まっているといっても過言ではありません。

物件数が多く、希望条件で妥協するところが少ないのは、築30年マンションならではの魅力ですね。

魅力6:これまでの管理実績を確認できる

築年数が経過している分、管理体制や修繕計画などの履歴が見れます。

「不動産は管理で買え!」

こんな言葉、聞いたことはありませんか?

自宅用に購入するのも、投資用に購入するのも、適切にマンションの管理がされていない物件というのは、のちに大きなトラブルのもとになります。

例えば、以下の記事でご紹介した事例では、マンションの管理を特定の人物に一任してしまったため、管理費や修繕積立金を横領された挙げ句、なんと三十年間も大規模修繕や定期修繕を行っていなかったことから大変な問題になっています。

マンション経営失敗事例から学ぶ!事前に知るべき6つの回避方法とは「管理組合の運営がずさんで失敗」

こんな事態を防ぐために必要なのが「重要事項に関わる調査報告書」というものです。

「重要事項に関わる調査報告書」で確認できることは下記の通りです。

・過去の修繕履歴や今後の修繕予定
・修繕積立金の額
・管理組合の運営状況
など。

築年数が新しいものですと、それらの履歴がまだ記録されていないので、管理について不透明な部分があります。

マンションの通知表でもある管理実績を確認できるのは、築30年のマンションの大きなメリットと言えるでしょう。

2 築30年のマンションの5つのデメリットと、購入前のチェックポイント

築30年のマンションの魅力をおわかりいただけたでしょうか?

「古いマンション=魅力がない」ではなく、築30年だからこその魅力がたくさんあるのです。

もちろん、デメリットが全く無いわけではありません。

築30年のマンションにどのようなデメリットがあるのか、そしてそのリスクをどのように回避すべきか見てみましょう。

デメリット1: 修繕積立金が高くなる可能性がある

皆さん、マンションの修繕積立金の目安をご存知でしょうか?

修繕積立金の目安については、国が示す一つの目安があります。

修繕積立金のガイドライン

参考:国土交通省が公表している「『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』の概要」

マンションの大規模修繕で、必要になる費用の目安は、上図の表と下図の計算式で簡易的に求めることができます。

修繕コスト

80㎡の部屋が50戸あるマンションなら、一戸あたりの修繕積立金は「80㎡×218円=17440円」と計算できます。

つまり、1年で積み立てられる修繕積立金は「17440円×50戸×12ヶ月=1046.4万円」です。

もし、この計算で求めた金額より、積み立てられた額が少なすぎたり、明らかに安すぎる修繕積立金で運営されている場合、いずれ大規模修繕の費用が足りなくなり、修繕積立金がアップする可能性があります。

購入前には、マンションの規模と専有面積を確認しながら、適切な修繕積立金が設定されているのか必ずチェックするようにしましょう。

デメリット2: 購入後に大規模修繕の一時金が発生する可能性がある

築30年のマンションの安い理由が築年数であればいいのですが、相場よりも安すぎる場合は要注意です。

次回の大規模修繕が積立金だけでは足りず、一時金が発生する可能性があるため、早めに売ってしまおうという物件もあるのです。

それを見抜くためには、やはり「重要事項に係る調査報告書」が重要です。

重要事項に係る調査報告書は、マンションの管理会社に手数料を払って入手する方法もありますが、多くの場合は、売却依頼を受けた不動産会社が保有しています。

適正な修繕積立金額

上記の関係性が成り立っていれば、購入直後に大規模修繕の一時金が発生する可能性は低いと言えます。

仮に一時金の有無について記載がなくても、前述の計算式を用いれば、次回の大規模修繕で必要になる費用が、これまでの修繕積立金の総額で足りるのかを確認することができます。

築30年のマンションを安く購入したとしても、その直後に大規模修繕の一時金で大きな支出があっては本末転倒。

一時金が必要だから、悪いマンションということではありませんが、少なくとも管理組合が適切に運営されていたかどうか、その目安としての判断素材にはなります。

デメリット3:住人の高齢化による建て替え問題

さて、ここまでお読みいただくと、築30年のマンションに限らず、管理が非常に大事なことだということがお分かりいただけたかと思います。

そんなマンションの管理で考えていただきたいことがもう一つあります。

それは、いつか必ず訪れる「マンションの建て替え」です。

しっかり管理されていたマンションと、そうでないマンションとを比べると、マンションの寿命にも影響しそうなのは、なんとなくご想像した方もいるのではないでしょうか?

管理がしっかりなされていたマンションというのは、管理組合が適切に運営されていた証拠でもあり、それにより住人の団結力も高くなります。

それに対し、管理がずさんなマンションというのは、管理組合も住人も話し合いすらしないケースがあります。

場合によっては「終の棲家だから、建て替えなくてもいい」という高齢者の意見もあったりすることから、建て替えの協議に10年以上かかることも珍しくありません。

そこで、やはり目を通しておきたいのが、何度も登場した「重要事項に係る調査報告書」です。

そもそも、マンションの管理組合というのは、住人同士の話し合いの場でもあります。

重要事項に係る調査報告書で、これまでの管理実績や修繕履歴、そして修繕予定や修繕積立金の状況、管理組合の運営状況などを確認するようにしましょう。

特に気になる点がなければ、その管理組合も住人も、協力的関係にあると言うことができます。

結果的に、建て替えの際に揉めることも少なく、合理的な判断で建て替えを進められるということにもつながるのです。

重要事項に係る調査報告書一つで、ここまでの予測や判断が可能だということに驚いた方も方もいらっしゃるかもれません。

築30年のマンションを検討する際は、最低限『重要事項に係る調査報告書』には目を通しておくようにしましょう。

デメリット4: 融資が受けづらい

築30年のマンションは、管理とは別にもう一つ懸念があります。

それは、中古マンションというのは、資産価値が減少していることから、「銀行の融資が厳しめ」という事実があること。

築年数が古いほど、銀行はリスク資産と見なすため、借入金額が希望より大きく下回ったり、そもそも審査の承認が下りないことが多いのです。

ただ、立地、建物のクオリティ、ブランド力などにより資産価値が保たれるものもあります。

例えば、山手線「恵比寿」駅から徒歩20分、東京メトロ「日比谷」駅5分の場所にある「広尾ガーデンヒルズ」というマンションは、築32年で分譲当時の最安価格が8000万円。

それに対して、同規模の広さの区分所有が未だに8500万円で売買されているのですから驚きです。

広尾ガーデンヒルズはヴィンテージマンションの代表とも言われますが、ここまで高級でなくとも、立地や賃貸需要によって、銀行が融資を積極的に検討するマンションはあります。

マンションの購入は、そういった総合的な「マンションの価値」を見極めることで、融資の受けやすさも変わります。

一つのリスク回避術として覚えておいても良いでしょう。

デメリット5:自由にリノベーションできない場合がある

最近では、築古マンションを新築同様にリノベーションするという方法が流行していますが、リノベーションも自由にできない場合があります。

特に以下のような部分は、リノベーションで悩みの種となりがちです。

リノベーションのポイント

上記を考慮しつつ、購入後に考えているリノベーションが可能であるかどうかは、管理会社とも相談しながら検討していくのがいいですね。

築30年のマンションを購入する際のチェックポイント

では最後に、上記までに解説させていただいたことを含め、再度、築30年のマンションを購入する前のチェックポイントと、その理由をおさらいしておきましょう。

チェックポイント

尚、ハザードマップは国土交通省が提供している公式サイトがありますので、下記のリンクをご参考になさってください。

国土交通省ハザードマップポータルサイト

まとめ

築30年のマンションは言わば、「成人になったばかりの物件」。

本領発揮はこれからですし、不動産投資としてだけでなく、自己居住用としても築30年であればまだまだ十分に住むことができます。

何においても、メリットしかないということはありませんが、少なくともチェックポイントさえ抑えておけば、物件数の多さから自分が欲しいと思える物件が見つかりそうな気がしてきませんか?

実は不動産投資家の中には、築古物件のほうが魅力的な物件が見つかると言う方もいるほどで、彼らは築年数が多少古くても、人の住む家として成立すれば積極的に購入を検討します。

今回ご紹介したメリットは、その裏付けとも言えるんですよね。

これからマンションを購入しようと検討されている方は、築30年のメリットを存分に享受した理想の物件を手に入れてみてはいかがでしょうか。

 

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