不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違いとは?【比較解説】

「不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングって何が違うの?」「どっちがオススメ?」そんな疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの大きな違いは、投資対象が不動産か、融資かという点です。

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違い

しかし、それぞれの仕組みやメリット・デメリットは異なってきます。
詳しい違いを理解した上で、自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。

そこで今回は、不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違いをわかりやすくご紹介していきます。

この記事が向いている人
✓ 不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違いがわからない人
✓ 不動産クラウドファンディングを始めるか迷っている人
✓ 自分に合った投資を選びたい人

 

1.不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの基本

そもそも「不動産クラウドファンディングとは何か」「ソーシャルレンディングとは何か?」、その仕組みを理解していきましょう。

不動産クラウドファンディングとは

不動産クラウドファンディングとは

インターネット上でさまざまな人から少額ずつ資金を調達する仕組みをクラウドファンディングと言いますが、この仕組みを不動産投資に活用したのが不動産クラウドファンディングです。

インターネットを介して不特定多数の投資家から資金を調達し、投資用の不動産を取得します。そして、その物件の運用によって得られた「家賃収入」「売却益」を原資にして、投資家に分配します。

このような仕組みのため、不動産クラウドファンディングでは取得対象となる投資物件が「ちゃんとお金を生み出す物件であるか」を見極めるのが重要です。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングもクラウドファンディングの1つと言え、「融資・貸付型クラウドファンディング」とも呼ばれることがあります。

インターネット上で資金を集めるのは不動産クラウドファンディングと同じですが、ソーシャルレンディング事業者は集めた資金を使って、自分たちが事業を始めたり第三者に投資したりするわけではありません。ソーシャルレンディング事業者は第二種金融商品取引業に登録をした事業者であり、集めた資金は、融資が必要な企業に貸し付けるのです。つまり、ソーシャルレンディング事業者は、投資家と企業の仲介であり、「投資」ではなく「融資」を行っています。分配金も、その「融資で得た利息」を原資にして、投資家に分配します。不動産クラウドファンディングですと、原資は「家賃や売却益」ですね。

このような仕組みのため、ソーシャルレンディングでは「融資先の事業が魅力的であるか」「融資先の信用が十分であるか」が重要になってきます。

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの共通点

それぞれの仕組みは似ていると思った方もいるかもしれませんが、実際、両者には多くの共通点があります。皆様の投資に関わってくる7つの共通点が、以下の通りです。

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの共通点

とくに「少額から投資を始められる」「運用の手間がかからない」「日々の価格変動がない」という共通点は、不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの大きなメリットと言えます。

2.不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違い

それぞれの仕組みや共通点があることが抑えられたと思います。それでは本題である「違い」を見ていきましょう。
不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングには、次の6つの違いがあります。

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングの違い一覧

① 投資対象の違い

まず、不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングでは投資する対象が異なります。

不動産クラウドファンディングでは、投資家から集めた資金はその事業者自身が不動産を取得・運用するために使われます。
一方で、ソーシャルレンディングでは、投資家から集めた資金は、ソーシャルレンディング事業者が選定した別の会社や個人への融資に使われます。

ソーシャルレンディングの案件では不動産事業を行う会社に融資するケースもあるものの、融資先の事業は、例えば、ベンチャー企業や新興国、再生可能エネルギー、社会貢献事業、海外農業支援事業など多様な事業が融資対象となります。

② 配当原資の違い

次に配当の元となる原資の違いがあります。

不動産クラウドファンディングでは事業者自身が不動産事業を営むため、不動産の運用によって生まれる「賃料収入や売却益」が配当の原資になります

一方、ソーシャルレンディングでは事業者は融資を行うのみです。そのため、融資によって生じる「利息(金利)」が配当の原資になります

③ 利回りの違い

利回りはソーシャルレンディングの方が高い傾向にあります。

不動産クラウドファンディングの利回り:3~8%
ソーシャルレンディングの利回り:4~10%

もちろん、投資物件やサイトによって利回りは変わってくるのですが、平均するとソーシャルレンディングの方が比較的高く設定されていることが多いです。

④ 投資先情報の開示の違い

不動産クラウドファンディングでは投資対象となる不動産について、所在地や家賃など幅広い情報が公開されます。
例えば、不動産クラウドファンディングサービス『投活』では、物件の具体的な「マンション名」「住所」「種類・構造」「専有面積」「築年数」「優先劣後比率」など、投資家の皆様の投資判断のために透明性の高い情報提供を行なっています。

これに対してソーシャルレンディングは、貸金業法との兼ね合いから借り手を匿名化する必要があり、借り手企業や担保についてはごくわずかな情報しか公開されません。
もちろん、情報開示の度合いは事業者により異なりますが、一般的な不動産クラウドファンディングに比較して情報開示の透明性は低い傾向にあります。

⑤ 共同出資の有無

不動産クラウドファンディングでは、その運営事業者自身も共同で出資をしています。
ソーシャルレンディングでは事業を行う企業・個人に融資を行うだけで、事業に出資はしていません。

共同出資をしている不動産クラウドファンディング事業者は、投資物件に対する強いコミットメントを持つ傾向があります。

結果次第で、自分たちも得をする、損をするという立場にあるので、「より高い売却益を得よう」「損をしないようにきちんと運用しよう」という意識を持ちやすく、結果として投資を成功させる可能性が高まると言えるでしょう。

また、共同出資があることで、もし損失が出た場合も事業者から優先的に損失を負担することで、投資家の元本割れリスクを低減する仕組みが採用されています。この仕組みはのちほど詳しく説明します。

⑥ 担保の有無

担保とは、資金を返済できない場合に備えて、あらかじめ貸し手が弁済確保のために、借り手に提供させる事物のことを指します。

ソーシャルレンディングは貸金業ですので、多くの案件で担保が設定されています。借り手が返済不能になった場合は、担保を処分して元本を回収します。

これに対し、不動産クラウドファンディングは投資ですので担保はありません。

3.不動産クラウドファンディングがオススメの人

ここまでの仕組みと違いを踏まえて、不動産クラウドファンディングがオススメなのは、以下のような人です。

① 投資先について詳しく理解したい人

不動産クラウドファンディングの投資先は、ソーシャルレンディングと比較すると情報が細かく開示されます。そのため、情報収集をしてしっかりと投資先を理解した上で投資をしたい人にオススメです。

② 投資家保護がある方がいい人

運営会社も共同で出資する不動産クラウドファンディングでは「優先劣後方式 」という投資家の元本割れリスクを軽減できます 。これにより、万が一損失が出た場合でも、運営会社の出資分(劣後)から先に損失を負担されます

例えば、優先:劣後=80:20で1000万円の投資物件の場合を考えてみましょう。
この場合、運営会社の出資分は200万円です。運用後150万円の損失が出ると、まず運営会社の出資分から補填されるため、投資家の元本は守られるのです。

不動産クラウドファンディングの投資家保護

一方、ソーシャルレンディングは貸金業者であり、共同出資をするわけではないので、このような優先劣後のシステムはありません。そのため、損失が出るとそのまま投資家の元本に影響が出てしまいます。

4.ソーシャルレンディングがオススメな人

反対に、ソーシャルレンディングがおすすめなのは、以下のような人です。

① さまざまな事業に投資したい人

不動産クラウドファンディングと大きく異なるのは、ソーシャルレンディングは不動産以外の事業にも投資ができる点です。 クリーンエネルギー、金融、M&A、医療など幅広い投資先があります。

「高齢化社会」「地方創生」「再生エネルギー」「循環型社会」に関するプロジェクトもあり、「社会貢献性の高いプロジェクトを応援したい!」という想いを持つ方にも、ソーシャルレンディングはよいでしょう。単にお金を増やすだけではなく、損得を超えた投資の意義を見出せるかもしれません。

② 利回りの高さを重視する人

不動産クラウドファンディングの利回りは「3~8%」、ソーシャルレンディングの利回り「4~10%」が平均の利回りです。不動産クラウドファンディングよりも、ソーシャルレンディングの方が高い傾向があります。

ただし、投資というのは「ハイリターン=ハイリスク」が投資のセオリーですので、しっかりとリスクも鑑みて投資を検討するようにしましょう。

③担保がある方がいい人

ソーシャルレンディングには融資先の返済が不履行となるなどのリスクがありますが、こうしたリスクに備えて担保があります。
借り手が返済不能になった場合は、担保を処分して元本を回収してくれるのです。

ただし、担保設定がされていないケースもあるので、個々の案件をよく確認しましょう。

5.まとめ

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングには、価格変動が少ない投資で、少額から手間なく投資を始められるという共通点があります。

✓投資先をよく理解した上で投資家保護のある不動産投資をするなら不動産クラウドファンディング
✓好きな事業で高めのリターンが望める投資ならソーシャルレンディング

それぞれのメリット・デメリットを十分に理解したうえで、ご自身の投資目的に合った投資法を選ぶようにしましょう。もちろん、不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングそれぞれ、個々の案件によってもリスクやリターンが変わってくるので、投資をする際はひとひとつの投資案件を吟味することも忘れずに。

今回の記事で、不動産クラウドファンディングに魅力を感じたのであれば、「投活」がオススメです。まずは無料で会員登録ができるので、そこから一歩を踏み出しましょう。

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