「サブリースだと家賃が保証されるって聞いたけど、本当に大丈夫なの?」
こんな不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
不動産投資をする上で、一番大切なことは家賃収入が安定して入ってくることです。
銀行からお金を借りている場合、その返済を家賃収入でまかなうことがほとんどですから尚更、安定した家賃収入が大事になってきます。
とはいえ、オーナーは入居者がいつ退去してしまうかは分かりません。
入居者が退去したらまた賃貸募集して、新しい入居者がつくまで待てばいいのですが、そんな不安を抱えず、安定した家賃収入が約束された不動産投資の仕組みがあると嬉しいですよね?
そこで生まれたサービスが「サブリース」です。
実際の家賃から保証料を引いた一定の賃料を毎月、サブリース会社が保証してくれるもので、
仮に空室だったとしても家賃が入ってくるのでオーナーとして安心です。
しかし、そんなうまい話があるわけはなく、このサブリースには様々な問題がありました。
例えば、サブリース契約の解除は容易ではなく、家賃6ヶ月分を違約金で支払わなければならないケースもあります。
今回は、そんな問題だらけのサブリースについて詳しく解説していきます。
多くのオーナーが被害を受けたサブリースに皆さんが騙されないように、問題点と注意すべきポイントを分かりやすくまとめました。
さらに、サブリースのように家賃収入をサポートしてくれる空室保証についても記載しておりますので、ぜひご一読下さい。
目次
1.サブリースは問題だらけ
「家賃保証があれば安心だから」といって、安易にサブリース契約を結ぶことはおすすめしません。
なぜなら、サブリースを利用することによって、様々なトラブルが起きてしまうケースが年々増えてきているからです。
インターネットで少し調べるだけでも、そのトラブル事例は容易に見つかるほどです。
少し古い記事ですが、参考までにNHKで取り上げられたサブリースにおける、トラブル事例を載せておきますのでこの記事と合わせてご覧下さい。
記事の内容としては、地方在住の方が余った土地の活用方法として、アパートを建てることを勧められ、アパート経営をスタートさせたというところから始まります。
当時、不動産会社の営業マンからは、この会社のサブリースでアパートを建てれば、30年後も家賃収入が下がらない、というようなニュアンスの説明を受けたそうです。
しかし、実際は10年後からは賃料の見直しがあり、家賃がどんどん下げられて苦労しているというものです。
もし自分が当事者だったらと考えると、ゾッとしますよね。
そもそも、サブリースとはどういうシステムなのか、皆さんはご存知でしょうか?
これは「オーナーが損をする仕組み」なのです。
通常の賃貸管理委託の場合と併せて、簡単に図で説明します。
通常の賃貸管理委託における賃貸経営では、物件所有者であるオーナー(賃貸人)が入居者(賃借人)と賃貸借契約を結び、管理費などを差し引いた家賃収入のすべてを受けとることができます。
しかし、サブリース契約では、サブリース会社(不動産会社)がその賃貸物件を一括借り上げし、オーナーはそこから一定のサブリース料(保証賃料)を受け取ることができる流れとなります。
例えば、1室7万円で10室ある収益物件を建てた場合、通常は満室時の家賃収入は7万円×10室=70万円/月となります。
一方、サブリース契約を結び家賃保証を受けた場合は、保証賃料(賃料の85%など契約によって異なる)を、オーナーはサブリース会社から受け取ることになります。
また、オーナーは自分の収益物件が満室であろうと空室であろうと、満室時の保証賃料(ここでは賃料の85%)の59.5万円/月を得ることができます。
これが本当にサブリース契約期間中ずっと守られる条件であればオーナーにとっては安心で魅力的なサービスだと言えるでしょう。
しかし、実際はそうではないのです。
2.サブリースの問題点3つ
サブリースには大きな問題点が3つあります。
・保証される賃料の見直し
・サブリース契約の解除
・サブリース会社倒産による家賃未払い
どの問題もオーナーにとってデメリットな内容であるにも関わらず、事前の説明も曖昧でちゃんと理解しないうちに契約を結ぶケースが多いです。
サブリース契約後に、その契約内容や問題を知って後悔をするケースが多発しています。
失敗しないためにも、サブリースの問題点をしっかり抑えておきましょう。
2-1.サブリースで保証される賃料は必ず見直しがある
サブリースにおける1番のトラブルケースはこの保証賃料の下落です。
どんな物件でも老朽化などで賃料は下がっていくものです。
30年もの長い期間ずっと同じ賃料を保つことはできません。
そうすると、保証される賃料も下がっていくことは当然考えられます。
しかし、「30年間家賃保証します」いう言葉だけを鵜呑みにしてしまい、細かな契約内容を確認せず、失敗してしまうオーナーが数多くいるのが現状です。
ずっと賃料7万円で貸し続けることができると思っていたのに、6万円、5万円と家賃が下がってしまっては当初予定していた資産運用計画と大きく変わってしまいますよね。
サブリース契約を結ぶ際は、賃料の見直しのタイミングを事前に確認するようにしましょう。
契約内容として多いのは「最初の10年間は契約当初の賃料を保証します。その後、2年ごとに賃料の見直しを行います」というものです。
それ以上に厳しい内容であれば、他のサブリース会社や賃貸管理会社に相談することをおすすめします。
また、不動産投資は家賃収入が安定的に入ってくることが大前提の資産運用なので、そもそも空室リスクの高い物件は避けるべきでしょう。
地方のアパートよりも、都内の区分マンションのほうが、圧倒的に安定した家賃収入を手に入れることができます。
2-2. サブリース契約を解除するのは容易ではない
まず、「サブリース契約を解除するのは容易ではない」ということを頭の中に入れておいて下さい。
理由を簡単に説明すると、サブリース会社はオーナーに対して借主の立場であり、借主保護の性質が強い借地借家法の適用対象になるからです。
もっと分かりやすくすると、「賃借人」>「オーナー」という立場にあるからです。
では実際にサブリース契約の解除におけるトラブルの原因についてご紹介していきます。
サブリース契約書の内容には、下記のような文言が含まれているケースが大半です。
・その契約を守れない場合は違約金として、4~6ヶ月分の家賃を支払わなければならない
オーナーからするとかなり厳しい条件になっています。
例えば、その物件を売却したいと考えたとき、賃貸管理会社に関しては解除して買主の希望する新たな賃貸管理会社に管理を移行することがほとんどです。
しかし、サブリース契約の場合、賃貸管理会社と賃借人が同じ(厳密には転貸して別の方が入居している)ため、<賃貸管理を解除する=サブリース契約解除=違約>という流れになり、
違約金を支払うか、売却を6ヶ月後にするなどの対応を取る必要があります。
ここまで具体的な数字で表すと、サブリース契約の解除が容易でないという意味をご理解頂けると思います。
注意すべきポイントとしては、サブリース契約の解除をする際に必要な予告期間を把握しておくことです。
また、違約金の有無を知っておくと、いざという時に問題なく行動を起こすことができるでしょう。
2-3.サブリース会社の倒産で家賃が入ってこない
「会社の倒産なんて」と意外に思う方も多いかもしれませんが、サブリースにおけるトラブル事例としては多いもののひとつです。
サブリース会社が倒産してしまった場合にどうなるかは、皆さん想像がつくと思います。
そうです、保証されていたはずの家賃が入らなくなるのです。
不動産投資をされる方は銀行から融資を受けている場合がほとんどです。
つまりは毎月、その返済が発生しているということです。
本来はその返済を家賃収入から補うつもりだったはずが、サブリース会社の倒産により家賃収入がなくなり、銀行への返済を自らの持金で対応せざるを得なくなります。
転貸した先に本当に入居者がいて、賃料の回収ができればいいのですが、本当に空室だった場合には上記のようなトラブルになりかねないので、サブリース会社選びは十分に注意しましょう。
サブリース会社にしても賃貸管理会社にしても、選ぶ際はメリットだけを伝えてくる会社ではなく、デメリットやトラブル事例などを事前に教えてくれる会社をおすすめします。
また、空室対策として独自のサービスや24時間トラブルサポートなどの管理体制が整っている会社もよいと思います。
ご自身の大切な資産を守り、かつ、収益の最大化を手助けしてくれる大切なパートナーですので、とりあえず安いところや、言われるがままに選ぶということは絶対に避けましょう。
3.どうしてもサブリースを利用する場合に気を付けるべきポイント
もう既にサブリース契約を結んでしまった方や、投資用不動産を買った際にサブリースがセットでついていた方など、どうしてもサブリースを利用しなければいけない方は、契約書の内容を見直して下記の点に気を付けて下さい。
1. 保証賃料の見直しタイミング(契約から10年目以降は2年毎など)
2.サブリース契約解約の予告期間(6ヶ月前予告など)
3.解約にあって違約金の有無(家賃6ヶ月分など)
4.更新手数料及び敷金の取り扱い(全額サブリース会社が受け取るのか)
5.免責期間の確認
この中で特に気を付けたいものが「免責期間について」です。
免責期間とは、賃貸の募集期間として、オーナーに対する賃料の支払い義務が免責になる期間のことで、サブリース会社が得をする仕組みのことです。
免責期間は通常2ヶ月もしくは3ヶ月ですが、新しい入居者が決まってもその事実をオーナーに伝えず、免責期間は賃料が支払われなかったというケースもあるので注意が必要です。
4.トラブルは避けたいけど、家賃収入も安定させたい方には空室保証がおすすめ
もし空室による無収入が不安でサブリースを利用しようと考えていた方には、似たようなサービスである「空室保証」がおすすめです。
どんなに良い立地で投資用不動産を持ったとしても、空室リスクに対する不安は付きものです。
はじめての不動産投資なら尚更でしょう。
しかし、サブリースでは上記で挙げたように様々な問題があり、とても安心して任せることはできません。
その問題の根源は転貸することにあります。
サブリース会社が賃借人となり、その部屋をさらに別の人に貸すため、オーナーからすると実際にどんな人が住んでいるのか、いくらの家賃で貸しているのかも不透明なのです。
場合によっては、ちゃんとどんな人に転貸借しているのかを教えてくれるサブリース会社もありますが、多くの会社が情報の開示をしてくれません。
さらに、賃貸借契約を結んでいるサブリース会社が立場上は法律で守られているため、サブリースを解除したくてもできないなど、オーナーが不利益を被ることに繋がります。
一方、空室保証の場合はあくまでも賃貸借契約を結ぶのはオーナーと賃借人であり、間に業者が入ることはありません。
そのため、どんな人が住んでいるのか、家賃がいくらなのかも明確に知ることができます。
また、この空室保証はサブリース同様に、空室になっても一定の家賃を受け取ることができるので、収入がゼロになるリスクを大きく軽減できます。
空室保証の管理手数料は平均10%ほどで、一般的なサブリースの場合の管理手数料は10%~20%が相場ですから、それと比較してもとても魅力的ですよね。
空室時も家賃が担保できるということで、融資を利用されている場合は返済ペースが大きく乱れることはなく、安定した資産運用計画を立てることができるので、大きな安心を得ることができるでしょう。
ここでさらにおすすめなのが、賃貸管理委託と空室保証がセットになっているサービスです。
先ほどもお伝えしたように、空室保証の管理手数料は10%ほどかかりますが、賃貸管理委託と空室保証がセットの場合は賃貸管理委託手数料のみでサービスを提供してくれます。
例えば、月額3,000円(税別)の賃貸管理委託手数料だけで、空室保証もしてくれる賃貸管理会社もあります。
<家賃10万円のお部屋の場合>
A. 通常の空室保証の場合
100,000 - 100,000 × 5%(管理手数料)= 95,000円がオーナーの手取り家賃
B. 管理委託と空室保証がセットで3,000円(税別)の場合
100,000 - 3,000 = 97,000円がオーナーの手取り家賃
その差は2,000円!!
これを年間に換算してみると、24,000円になります。
24,000円あれば、ちょっとした贅沢もできるんじゃないでしょうか?
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。サブリースは一見、オーナーにとってとても魅力的なサービスに思えますが、
問題も多く、実はサブリース会社側にメリットの多いサービスなのです。
改めてポイントをまとめると、
・保証される賃料には見直しがある
・サブリース契約の解除には違約金がかかる
・サブリース会社倒産によって家賃が支払われない
これらの問題点があることをしっかり理解しておきましょう。
既にサブリースを利用されている方は
・サブリース契約解約の予告期間(6ヶ月前予告など)
・解約にあって違約金の有無(家賃6ヶ月分など)
・更新手数料及び敷金の取り扱い(全額サブリース会社が受け取るのか)
・免責期間について
これらについて、契約書を読み直し、確認することが大切です。
そもそも、不動産投資は『安定した家賃収入を得る仕組みを、時間をかけて作っていく』ことが目的です。
サブリースに頼らなければならない状況はおすすめできません。
空室対策を考えたいという方はまず、空室保証から考えてみて下さい。
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