2020年はコロナの影響により経済不安が増し、休業日を利用して収入源を多く持つサラリーマンが増加しました。
定年まで安心して働ける時代は終わりを迎えつつあり、老後資金を貯めるために国が自助努力を促している現在では、収入源がひとつでは生きづらくさえなってきています。
しかし、実際のところ、本業をかかえながら副業をすることが困難であるサラリーマンは少なくありません。ただ時間を切り売りするような副業や、FXのような手間のかかる投資をして、老後のために現在のライフスタイルを犠牲にすることはしたくないのではないでしょうか。
この記事では、そんな多忙なサラリーマンに向いている資産運用法について徹底解説。
目標や必要資金、期間等からカテゴライズします。
最後まで読めば、自分にぴったりの資産運用法が見つかるはずです!
目次
1. 「人生100年時代」ほんとうに必要な生涯資金とは?
労働政策研究・研修機構『ユースフル労働統計2019』によると、サラリーマンの生涯年収は男性・大学/大学院卒が2億7,000万円、男性・高校卒が2億1000万円。
女性・大学/大学院卒が2億2,000万円、女性・高校卒が1億5,000万円です。
さらに、年代別のサラリーマンの平均年収は、20代が348万円、30代が444万円、40代が510万円、50代以上が613万円となっております。
では、その生涯年収に対し生涯の必要資金は、いったいどのぐらいなのでしょうか。
1-1 ライフステージごとの必要資金
人生には、さまざまなイベントがあります。
結婚、出産、住宅購入、教育、老後など・・・・
なかでも、結婚資金、住宅資金、教育資金は人生の「三大支出」と呼ばれており、計画的な準備が必要です。普段の生活費の他にも、大きな支出として、親の介護扶助費、生命保険・損害保険料。定期的な支出として、マイカーの購入や家具・家電の購入、自宅の修繕費等があり、お金はいくらあっても足りません。実際に一生に必要な資金は、なんと3億円ともいわれ、男性・大学/大学院卒の生涯年収2億7,000円を上回っています。
共働きをするか、資産運用でお金を稼がなければ、必要な資金を準備することが難しい状況です。
1-2 老後資金は?
結論から申し上げますと、安心して老後を迎え豊かな生活を送るために、65歳までに準備しておきたい金額は、ずばり「2,000万円」!
2019年に問題にもなった通りの金額です!
ただし、2021年現在60代前後の方であればの話です。
詳しく解説していきましょう。
高齢夫婦無職世帯の実収入の平均は約20.9万円。これに対し、実支出は約26.4万円、平均値での単純な計算では毎月5.5万円も足りません。これを元に計算すると、夫婦無職世帯の平均余命を20~30年とした場合、生涯赤字額は1,320万円~1,980万円となり、2,000万円さえ確保できれば比較的安泰ともいえます。
2017年の定年退職者の退職給付額は平均で1,700万円~2,000万円程度となっており、現実的に準備が可能な金額でした。しかし、今の現役世代は退職金こそあったとしても、終身雇用制度の崩壊に伴い、年々平均退職給付額は減額傾向にあります。寿命も伸びると考えられており、年金支給額が減少すると推測されています。
今後2,000万円準備することが今まで以上に困難になるのに加え、老後資金は2,000万円以上必要になっていきます。
預金だけで必要な資金を準備することは難しく、資産運用も取り入れていかなければなりません。
老後資金の詳しい記事はこちらご参照ください。
2. サラリーマンが資産運用を始めるための三箇条
では、資産運用を始めるにあたって、どのようなことが重要なのか三箇条にまとめました。
確認していきましょう。
2-1 分散投資をする
投資で重要なことの1つとして、「リスクの軽減」があります。
リスクを軽減するためには、投資対象を複数にする方法や投資を行うタイミングをずらす方法があります。資産を分散させてリスクを減らすことで、安定的に収益を確保できます。
2-2 ハイリスク・ハイリターン投資はしない
現在はコロナ禍ということもあり、目まぐるしく世界情勢が変化しています。
情報を24時間得て、瞬時に対応することが可能であれば、損失を抑え大きな利益を得ることができますが、サラリーマンにはなかなか困難なことです。いま求められる資産運用は、豊かな生活と安心を得るためであり、安定的である必要があります。
着実に資産を増やすためにも、ハイリスク・ハイリターン投資はしないことが賢明です。
2-3 無理せず続けられる資産運用法を選ぶ
資産は一朝一夕で築けるものではなく、投資は長い目で見続けなければなりません。
10年、20年・・・と続けていくものであり、無理せず続けられることが重要です。無理なく続けられるために、資産運用法の選択が重要と言えます。
商品の特徴を知り、あなたに合った方法を選びましょう。
3. サラリーマンに “ 向いている ” 資産運用法
サラリーマンに向いている資産運用法は、本業が忙しいサラリーマンでも続けるために、手間がかからないものがおすすめです。
その中でも、長く運用が続けられ、一度始めてしまえば安定的に資産を増やすことが出来る方法を3つご紹介します。
3-1 本業が忙しい!初期費用は抑えたい!そんな人は … 不動産投資
不動産投資は、一度購入してしまえば、ほとんど手間がかからない資産運用法の1つです。
不動産投資で収益を上げるまでのステップは、次のようになります。
1.不動産を購入する。
2.借りてくれる人を探す。 3.家賃収入を得る。 4.不動産を売却する。 |
一見すると、とても大変そうに感じます。
しかし、多くの場合で不動産会社のサポートを得られるため、非常に簡単です。
特に2と3の不動産を所有している期間には、退去したり、破損したり、いろいろと面倒なこともありますが、全て不動産会社が行ってくれます。支払う金額も家賃の3%~5%と、非常に格安で多くの方が利用しています。
その間に大家さんがやることは「不動産会社との連絡をとること」と「通帳を確認すること」、この2つだけなので非常に簡単です。
不動産投資は長い期間の運用が想定されており、家賃収入を長期的に得ることができます。しかも、不動産投資はローンが使え、初期費用を抑えて始めることが出来ます。特にサラリーマンは借入がしやすく、ローンが通りやすいためサラリーマンにはぴったりの資産運用法といえます。
初期費用10万円から手軽に始めることが出来ますし、複数所有してエリアを分けることで分散投資にもつながります。
不動産投資に関しては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
https://trust-blog.jp/apartment-management-benefits
3-2 大変なのは最初だけ、後はコツコツ積立 “ iDeCo ”
iDeCoとは個人型確定拠出年金といい、老後資金の為に自分で毎月一定額積み立てていく年金制度です。企業年金がないサラリーマンですと、月額5,000円~23,000円から始めることが出来ます。
始めるまでのステップは次の通り
1.証券会社等のiDeCo口座を開設
2.定期預金か投資信託の中から積立資金の割り振りを行う。(省略可) 3.資金を積み立てる。 4.運用開始 |
iDeCoも非常に手間のかからない資産運用法の1つで、手間がかかるのは証券会社等を選んで契約するところまで。後は、証券会社が選び抜いた定期預金・投資信託の中から好きなものを選び、毎月一定額積み立てて60歳以降に積み上げた資産を受け取るという仕組みです。
iDeCoの投資先は定期預金または投資信託のいずれか、金額の割り振りもでき、分散投資やリスク軽減にも適しています。また、老後資金を準備できる以外にも、毎年の所得税が節税できることや運用益非課税などのメリットもあります。
iDeCoに関しては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
3-3 売買のタイミングは全自動! ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとはAIが判断して、自動で株式や債券の売買を行い、安定的に資産を増やすことができるサービスです。
すべて自動で出来てしまうため、投資初心者の方でも10万円からの資産で、簡単に始めることができます。
始めるまでのステップは次の通り
1.運用会社の口座を開設
2.5分程度のリスク許容度や投資の考え方の質問に答える。 3.資金を入金する。 4.運用開始 |
リスクの許容度からAIが自動で、最適な株式・債権・不動産の配分を構築してくれるため分散投資にも向いています。実際に、コンスタントに実績を上げており、元本に対して10%以上のリターンを得ている会社もあり今注目の資産運用法です。
ロボアドバイザーに関しては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
4. サラリーマンに “ 向いていない ” 資産運用法
前章では、サラリーマンでも手間がかからず、安定的に資産を増やすことができる。サラリーマンに”向いている”資産運用法をご紹介しました。反対に、この章ではサラリーマンに”向いていない”資産運用法もご紹介いたします。
どういった資産運用法があるか見ていきましょう。
4-1 休める間は土日だけ ・ 24時間お金が動くFX
FXは、「外国為替証拠金取引」と呼ばれ、さまざまな国の通貨を売ったり買ったりして為替の価格の違いから利益をだす資産運用法です。円・米ドル・ユーロ・ポンド・豪ドルなど、さまざまな通貨を売買することができますが、FXはサラリーマンにはあまりおすすめできません。なぜなら、特に「為替変動」が起きる時間が問題です。
それは、日本時間の深夜1時、『ロンドンフィックス』の時間。
この時間に値動きが大きく利益や損失が出やすくなり、普通のサラリーマンだとこの時間に起きていると、次の日の仕事に支障をきたします。平日は24時間毎日取引され、ハイリスク・ハイリターンの資産運用法に当てはまるため、気持ちが休まる時間はほとんどありません。
「トレードは1時間だけ」・「次の日にポジションを持ち越さない」等のルールを守らない限り、お金を失うだけではなく精神的にも落ち着かない日々が続きます。
4-2 ハイリスク・ハイリターンの極み、暗号資産(仮想通貨)取引
暗号資産(仮想通貨)取引は、ビットコイン等のさまざまな暗号資産(仮想通貨)を売ったり買ったりして利益をだす資産運用法です。
暗号資産は、国家やその中央銀行によって発行された法定通貨ではなく、裏付け資産ではないことから、利用者の需給関係などのさまざまな要因によって価格が大きく変動する傾向にあります。一日に2倍、3倍にも価格が変動することがあり、変動幅は株や為替の比ではなくハイリスク・ハイリターンの極みともいえます。
さらに、暗号資産FXだとレバレッジかけるため、リスクはより大きくなり一日に100万円単位のお金が上下するといったことも起こりえます。2017年~2018年頃には「おくりびと」=暗号資産で1億円以上の資産を持つ人がもてはやされた時期がありましたが、その後、価格が急降下し資産がなくなった他、多大な税金の支払いを求められ、破産するといった人も数多くおりました。
天国も地獄も味わえるのが、暗号資産(仮想通貨)取引です。
また、FXであれば土日はお休みですが、暗号資産(仮想通貨)取引は24時間365日取引されるため常に落ち着かない日々を過ごすことになります。正直、サラリーマンにはおすすめできません。
4-3 利息は銀行の金利以下・個人向け国債
個人向け国債とは名前のとおり、国が発行した個人向けの債券です。
元本と利息の支払いを国が保証してくれているので、安全性が高く元本割れの可能性がない低リスクの資産運用になります。ローリスク・ローリターンの代表的な資産運用法であり、非常に安定しています。しかし、現在の金利(令和2年12月発行 第117回債)は、固定5年で0.05%と下限利率となっています。
メガバンクの普通預金金利は0.001%と個人向け国債以下ではありますが、ネット銀行を探すと0.1%以上の金利がある銀行も中にはあります。ローリスク・ローリターンを選ぶなら、ネット銀行への預金のほうが簡単で、利息も上回ります。銀行の金利以下であれば、全くメリットはありません。
ただし、若いうちは資産を築く時期、ある程度リスクを許容してリターンの期待値を高めたほうが目標の資産額に大きく近づけることが出来ます。
5. まとめ
いかがでしたか。
生涯支出が3億円とあり、男性一人の平均生涯年収を大きく上回るようです。
さらには、退職金・公的年金は減少傾向にあり、老後資金はこれまで以上に対策を講じなければならないことが分かりました。今後は長期的かつ安定的な資産運用法で、手堅く手軽に目標額を目指していくことをおすすめします。
資産運用を成功させるために、目的やゴールを明確にし、サラリーマンの強みを活かして無理のない資産運用を行いましょう。
ぜひ、今回ご紹介した資産運用法を参考にしてみてくださいね。
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