「ワンルームマンション投資は99%失敗!」
ある不動産コンサルタントさんのブログ記事がありましたので見てみました。
ワンルームマンションは必ず失敗する、CFが出る地方一棟アパートがいいという内容です。
確かに何も勉強しないままワンルームマンション投資を始めている方で失敗してしまったケースはよく見られます。
しかし、ワンルームマンション投資でも成功している人はいますし、高利回り地方一棟アパートを購入し失敗しているケースも多いのです。
高利回りの地方アパートでも修繕費や火災保険料が高い、賃貸需要の低さなど高い利回りなりにリスクも高くなります。
この記事では、「ワンルームマンション投資は必ず失敗する」という意見に対して考えをまとめました。
よくみられる失敗する理由とともに、
「高利回りアパートよりも失敗しにくいワンルームマンション投資の条件」もまとめました。
有名人だということ、大きい企業が発信する情報だからと鵜呑みにせずに
様々な情報を得た上で自分の条件で勝負できる一番最適な投資は何か自ら考えることが大事です。
この記事も参考の一つにぜひ読んでみてくださいね。
目次
1.ワンルームマンション投資で失敗する大きな理由3つ
「ワンルームマンション投資は99%失敗!」
私は「知識不足にもかかわらず、本や営業マン、有名人の言葉だけを鵜呑みにしてワンルーム投資をすると99%失敗。」というのがより正解に近い結論だと感じます。
ワンルームマンションや一棟アパートマンションに限ったことではなく、投資全般に言えることですよね。
ここではワンルームマンション投資に特化して成功する人がいる中でなぜ失敗する人がいるのか、事例をふまえて確認していきます。
1-1:新築ワンルームマンション
みなさんのなかでもいきなり会社に営業電話がかかってきて、新築ワンルームマンション投資の営業をかけられたという方もいるかもしれません。
悪質不動産会社だと、恫喝や監禁など違法行為といったことも行って売りつけておりますので、購入した人がメリットとなることはほとんどありません。
それではどういう点で新築マンションだと失敗するのでしょうか。
次の3つの理由が考えられます。
① 新築プレミアム
② サブリース ③ いわれるがままはじめた(勉強不足) |
新築プレミアムいう言葉を聞いたことがありますか。
新築であれば、家賃相場以上で貸すことができます。
ワンルームマンションでは約5,000円~10,000円高くなります。
家賃が上がると、不動産価格もそれ相応に高くすることができます。
それ以外に不動産業者の利益や販売広告費が新築物件には上乗せされ、不動産価格が決定します。
しかし、一度入居者が退去してしえば「中古」扱いとなり、他の中古物件と同様に実勢価格で判断されます。
実勢価格で判断すると一気に価格は下がり、15%~30%ほど不動産価格は下がることになります。
なぜならば、新築物件は相場に比べ割増しの価格で販売され、実際に購入時の価格と同じ価値はないからです。
本当の価値以上に金額を支払っているので、失敗しやすくなるのは当然です。
もちろん家賃も一度退去してしまうと、一気に下がります。
元々の利回りが確保できず、一気に毎月のやりくりが大変となります。
「サブリースで一定の家賃が保証されるって聞いたけど・・」
サブリースは、退去しても家賃が入ってくるという一見素晴らしいシステムですが、一方高い手数料(実際の家賃-保証家賃)を支払います。
悪質な業者だと毎月2万円とるところもあるので、実際はサブリースをする会社がトクをするかたちになっています。
本来であれば受け取ることができる礼金や更新料もサブリース会社が受け取るため、家賃以外の収入は期待することができません。
また一定の家賃の保証はしてくれますが、更新ごとに家賃の改定が行われることが多いです。
対抗するためには、不動産投資について、しっかり勉強することが大切です。
「失敗する人は保険のかわりになりますよ」
「節税することができますよ」
「そもそも不動産オーナーってかっこいいでしょ」
と甘い言葉ばかりに誘われ、何も勉強もしないまま購入しています。
不動産投資はレバレッジを効かせることができるので、一気に資産や収益が大きくできる一方、負債や損失が大きくなるかどちらかです。
最悪、破産の可能性もあります。
しっかり勉強しないと不動産会社にいいようにされるだけです。
不動産投資は自己責任です。
あとで、訴訟だ!被害者の会だ!といってもお金が戻ってくるとは限りません。
そうならないためにもしっかり勉強し、物件を吟味した上ではじめましょう。
1-2:地方都市のワンルームマンション
地方のワンルームマンション投資は政令指定都市の中でも極一部の立地以外は、非常に厳しい状況です。
次の3つの理由があります。
① 新築マンション、アパートが建築されるので需要以上に供給され、家賃が下がる。
② 激戦区となり、空室期間の長期化。 ② 経費の内訳の多くが管理費・修繕積立金。 |
例えば、福岡県は需要以上に物件が供給された結果、東京の家賃の感覚で物件を選択すると、思っている以上の物件を見つけることができます。
博多駅まで半径2km内で6~7万円の家賃で検索すると、築3年以内、10階以上、30㎡の物件は多数見つけることができます。
東京のイメージだと御茶ノ水や銀座にある12万円~13万円物件が、新卒のサラリーマン、OLでも入居ができる家賃帯なんです。
家賃を下げたいとなれば少し郊外に行くだけでできますし、ファミリータイプも家賃を変えずに選択することができるので、借りる側にとって福岡は本当におすすめできる都市です。
反対に大家にとっては利回りが少なく、同じような物件が多数ある激戦区のためおすすめできません。
また、郊外に行くにつれ、大東建託や今問題となっているレオパレス21のアパートも目につくようになり、新築アパートが多数建築されています。
築10年程の物件でさえ、入居希望者に選んでもらうには相当な営業努力が必要となり、空室期間も長引きます。
また、マンションであれば、管理費・修繕積立金が発生します。
地方だからといって、この2つの費用は安くなりません。
空室でもこの2つの費用はかかりますので、負担がより大きく感じるようになります。
空室期間が長引き、家賃の下落も早いので、資産にも関わらず、毎月経費を負担しないといけず、最終的には大きく損失をだした上で撤退する可能性があります。
今後も地方ではアパートの建設は続きます。
需要以上の供給は止まりませんので、疲弊するだけです。
1-3:余裕のない資金
今、TATERUやケリーバックス、かぼちゃの馬車で共通の問題になっているのは何なのかご存知ですか。
預金通帳の改ざんです。
先日のテレビ番組では本当であれば購入できない、貯金額5万円の方が預金通帳を5,000万円に改ざんされ不動産会社に騙されて、購入したと被害者として出演されておりました。
貯金5万円で始められると考えられた方は、勉強不足です。
もし買えたとしても何か問題が発生した場合、どうするつもりだったのでしょう。
不動産投資には余裕資金は絶対に必要です。
例えば、退去時にオーナーが負担する費用が発生します。
修繕費や空室期間のローン返済、管理費、修繕積立金。
仲介手数料や広告料といったものもみると、ワンルームマンションでも少なく見積もって、20万円は必要となります。
退去しなくても毎年固定資産税の支払いが発生します。
資金に余裕がなければ、すぐに資金がショートし資金を用意できないと最悪物件は差押えられ、せっかく購入した物件も手放さなければなりません。
そのようなことにならないよう余裕資金をもって、お金で解決できる問題はお金で対処できるよう資金計画はしっかり準備しておきたいところです。
2.巷で言われている「ワンルームマンション投資は損」は本当なのか
「ワンルームマンション投資は99%失敗する!」という記事では、ワンルームマンション投資はやめた方がいい理由を挙げています。
動画も拝見しましたが、ワンルームマンション投資で成功している人は投資家仲間でも一人しかいませんといいきってました。
それは当然かな。と思います。
いわゆる不動産投資家の成功といえば、不労所得月100万円以上でセミリタイヤを目指すというイメージですが、たぶん投資家仲間はそういう方ばかりなのかなと思います。
資産〇億円!でも、借金も●億円。
度胸と能力のある方たちばかりです。
しかし、ワンルームマンションの成功は少し違います。
不労所得月20万円~30万円を目指し、公的年金と合わせて、月40万円~50万円。
ほかの人よりもワンランク上のゆとりある生活を目指す感じです。
なので、不動産投資をしていてもサラリーマンは辞めません。
一棟マンションで資産〇億円という人ばかりのサークルにはあまりいないかもしれません。
私には無借金のワンルームマンション20戸所有して、純資産2億円手残り100万円以上という成功している方も知っています。
その半分の規模でいえば、さらに成功している方の数は増えます。
成功の価値感が違うだけなので、ワンルームマンション投資は損とは思いません。
いくつか意見を述べたいと思います。
2-1:利回りが低いから高利回りの地方アパートを選ぶべき?
ワンルームマンションは利回りが低いわけではありません。
一方地方にいけば、表面利回り20%の物件もあります。
それでも購入しないのは、リスクが高く、購入する人がいないだけ。
利回りが低い理由は需要があり、人気の高い首都圏、地方都市の物件です。
需要より供給が上回れば、その価格でほしい人がいる以上、利回りが低くなるのは、経済の摂理です。
低いからといって高利回りの地方一棟アパート、一棟マンションを選ぶというのもちょっと極論かもしれません。
なぜなら、そのコンサルタントご本人が、「静岡県で買ったはじめてのアパートは売り抜けて正解だった」と仰っております。
理由として、銀行評価の面もありますが、新築アパートと価格競争をしないといけない消耗戦となることを危惧したため売却を決意し、結果、キャピタルゲインも得て売り抜けておられます。
今後も地方においては新築アパートの建築は止まらず、人口減も予想されるので、非常に厳しい結果が待っています。
その売り抜けたアパートを買った方の今後が気になります。
その記事では、はじめての経験のためまだまだ勉強不足だったと反省されておりました。
今だったら、もっと有利なかたちでやり、キャッシュフローをもっと生み出せたとも。
地方アパートもそうですが、ワンルームマンションもしっかりと調査を行い、値踏みをすることで儲けることは十分に可能です。
ただ、ワンルームマンションの場合、増やすにも一戸一戸のためどうしても数をこなさないといけないという面倒くささがあります。
お値打ちのワンルームマンションを狙っている人はたくさんいるためスピード勝負になるから買える機会が少ないというのは確かにデメリットです。
2-2:キャッシュフローが出ないワンルームマンションは危険?
フルローンまたはオーバーローンで購入したとしても、地方の一棟マンションや一棟アパートでは利回りが高く、キャッシュフローが生まれます。
資金を出さずに資産ができるので、生み出されるキャッシュフローは次の物件を買い進めるためにも重要な手札となりえます。
一方、ワンルームマンション投資は利回りが小さい分、ある程度、資金を入れることで、キャッシュフローが生まれます。
少ないキャッシュフローと給料やボーナスの余剰分をどんどん繰上返済していき、残債が50%ほどになったところで、次の物件を購入し、こちらでも資金を突っ込んで、キャッシュフローを生まれやすくします。
そこから2件の物件から生まれるキャッシュフローで1件目を完済し、同様の手段で3件目、4件目と増やしていきます。
フルローンの一棟マンションでは、5年で月収100万円を超えても何ら不思議ではありませんが、ワンルームマンション投資は最低10年。
一定の規模になるまでは20年の期間は必要になります。
投資効率は、一棟マンションやアパートに比べると利回りが小さい分ワンルームマンション投資は明らかに悪いです。
しかし、その分、借金も少なく、毎月の返済額が少ない不安材料が少ない鉄板の運用方法となりえます。
2-3:ワンルームマンション投資は保険や年金にはならない。
ワンルームマンション投資は保険や年金にならない。それは本当でしょうか?
その理由は、毎月赤字をだしつつ生命保険以上に費用がかさむのであれば、ならない(意味がない)ということだと考えられます。
反対に考えると、収益をだしながらであれば、保険や年金になるということですよね。
団体信用生命保険に加入する以上は保険にはなりますし、無借金の不動産は私的年金がわりになるっていうのはやっぱり正しいんじゃないかなと思います。
2-4:ワンルームマンションは担保評価がでない?
銀行の担保評価がほとんどでないという意見にほぼ異論はありません。
金融機関によっては、家賃収入含め融資枠を増やしてくれることもあるのですが、基本的な金融機関のスタンスだとあなたのサラリーマンの給料を担保にして貸しているようなものというので間違いないです。
しかし、抵当権の設定がない無借金のワンルームマンションではどうでしょう。
共同担保として利用できるので、これは間違いなく融資枠が増えます。
ワンルームマンション投資はどんどん無借金の物件を増やしていく不動産投資法です。
無借金のワンルームマンションであれば、担保評価はでます。
最初の1件目では担保評価は出にくいですが、やり続けていくと担保評価がでるようになり、規模の大きい物件も購入しやすくなります。
3.ワンルームマンション投資のメリット
規模の小さなワンルームマンション投資はメリットも秘めています。
一棟マンションやアパートと比較してみていきましょう。
3-1:リスク分散
規模が小さいメリットで最大のメリットがリスク分散することが可能なことです。
ワンルームマンションは金額が安いので、各地に物件を購入することでリスク分散につながります。
万が一、事件や事故、災害などのトラブルに遭ったとしても、影響は限定的です。
それが、一棟だと影響は建物全体に及びます。
しかも、物件が東京であれば、人の出入りが多く、事件や事故の事実を知る人は減っていき、心理的瑕疵の影響度は減少しやすくなります。
これが、地方だと10年経っても噂は消えません。
建て替え以外方法はなく、資産の目減りに大きく影響を及ぼします。
3-2:修繕やリフォームの費用が安い
ワンルームマンション投資は床面積が狭いため、修繕費用を安くすることが可能です。
入居者の使い方次第では、ハウスクリーニングだけで次の入居者を募集することもできるので、オーナーの負担なしで済むこともあります。
これが、ファミリータイプでお部屋が広いとなると設備の数も増え、修繕の必要性は高まります。
さらに一棟アパートやマンションの場合、数年ごとに外壁を塗装する、給排水管の交換などのメンテナンス費用もかかってきます。
具体的な費用は以下の記事を参考にしてみてください。
修繕費が高くついたという理由から資金を回収するのに大きく時間をロスする方もいらっしゃいますので、部屋が狭いということもメリットにつながります。
3-3:火災保険が安い
ワンルームマンションは部屋が狭く、構造が鉄筋コンクリートのため保険料は火災保険(10年)・地震保険(5年)でも3万円前後と安い費用で自然災害のリスクを回避することができます。
一方、アパートであれば、建物の延床面積が広く、木造のため保険料は何十万円という大きい金額になります。
また、一棟マンションの場合、アパート以上に延床面積は広くなります。
共用部分のエレベーターや機械設備が原因の事故等の対応も必要なため100万円を超えることも十分に考えられます。
安く安心を手に入れるにはワンルームマンションが適しています。
代表的な3つのメリット以外にもワンルームマンション投資にはメリットがあります。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
4.「東京23区の中古ワンルームマンション」が唯一失敗しにくい3つの理由
もしあなたが会社員で失敗したくないのであれば、高リスクな地方一棟アパートなどの物件ではなく今後も安定した賃貸需要が見込まれるエリアで、エリアの需要にあった物件を選ぶことが無難です。
不動産投資の成功するポイントは「空室が極力ない物件」を選ぶことです。
いくら高利回りでキャッシュフローが出る物件だとしても需要がなく空室が続くような物件は失敗します。
高利回りの地方アパートなどで成功しているオーナーさんは少ない賃貸需要の中で分析工夫をこらし、差別化をはかっています。
そんな中で百戦錬磨のオーナーさんたちと同じ土俵で戦うことは簡単ではありません。
では会社員で不動産投資で成功するならどんな物件を選べばいいのでしょうか?
おすすめは「東京23区」・「中古」のワンルームマンションです。
理由は大きく3つです。
① 人口減少はするが、都心は単身世帯が増加傾向にあり、ワンルームマンションの需要は衰えにくい。
② 都心のマンションは賃貸需要が高く、不動産価格、家賃とも下落しにくい。 ③ 中古マンションは不動産価格、家賃とも新築に比べ、下落しにくい。 |
特に①の理由は今後、地方ではどこでも見られる状況ですので、東京23区の物件しか解決策はないと考えられます。
東京23区においては今後単身の需要が高く見込まれています。
しかしそれにもかかわらず、土地や規制等で新規でワンルームマンションを建てることが難しくなっている状況があります。
供給より需要が上回ることを考えると地方の物件で勝負するよりはリスクが低いと言えることは間違いありません。
なお、選ぶ理由や成功しやすくなるポイントについては、こちらの記事で詳しく解説してます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、とある「マンション投資は99%必ず失敗する」という記事に対し、意見を述べてみました。
誰もが一棟マンションやアパートを購入し大きく借金を背負う勇気はありません。
こじんまりと自身の許容範囲でワンルームマンションを運用し成功することは可能です。
とはいってもこの記事は間違っているとはいえません。
マンション投資は、不動産投資の知識がなくても販売できるので、悪徳不動産会社も多く参入しています。
その悪徳不動産会社のやり口にひっかかると、99%失敗するのは間違いありません。
不動産業界が健全化されるためにも、不動産投資で幸せになる人が増えるよう情報発信を続けていきたいと思います。
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