少額から投資できる不動産クラウドファンディングは、リスクが低い投資と言われています。
しかし、投資である以上は損失が生じる可能性もあります。
元本割れが起きるのではないかと投資をためらっている人もいるかもしれませんが、元本割れが起きる原因と対策を知ることによって、そのリスクは軽減できます。
そこで、今回は不動産クラウドファンディングの元本割れについてまとめてみました。
仕組みから対策まで詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事が向いている人
✓ 不動産クラウドファンディングの元本割れが何か知りたい人
✓ 不動産クラウドファンディングで元本割れを回避したい人
✓ 不動産クラウドファンディングを始めるか迷っている人
目次
1.不動産クラウドファンディングの元本割れとは
まず「不動産投資クラウドファンディング」とは、複数の投資家から集めた資金で不動産を購入し、その不動産をあらかじめ定められた期間にわたって運用したあと、その運用から得た利益を元に、出資額と配当金を投資家に支払う投資方法です。
しかし、様々な理由によって不動産価値が低下した場合や当初の計画通り運用ができないことがあります。それによって、投資家に支払われる配当金・出資金の合計額が、もともとの投資家の投資金額を下回る。このような状況が「元本割れ」です。
たとえば、投資家が100万円を出資したのに、戻ってくる金額が90万円しかない。この場合は出資金が10万円が減ってしまい、元本割れに該当します。
元本割れが起きると、保有資産は減少してしまうので、投資家にとって絶対に起こしたくない事象と言えるでしょう。
ただ、不動産クラウドファンディング業界では、2024年10月現在の株式会社トラスト調べでは、元本割れが発生した事例は見つかりませんでした。そのため、どこのサイトも元本割れゼロとアピールされていますが、これはあくまで実績の話。
今後元本割れが絶対に起こらないわけではないので、それを理解した上で、投資することが重要です。
2.元本割れが起こる5つのケース【原因を深堀して解説】
元本割れについては理解できたと思いますが、なぜ元本割れが起きてしまうのでしょうか?それには次の5つの原因が考えられます。
① 不動産市場の変化
不動産クラウドファンディングには、不動産を売却して償還をする計画のキャピタルゲイン型の投資物件があります。
しかし、不動産の法制度の改正や大台風や地震など自然災害の発生で市場が変化すると、不動産の売却価格は、その所在地の経済情勢の影響を受けやすいので、不動産の需要が変化し、当初考えていた価格で売却できなくなって元本割れに繋がることがあります。
② 不動産価値の減少
前述した①は市場という話でしたが、投資対象である物件自体が直接的な被害を受けて、価値が減少することがあります。
災害や事故などの事象によって、建物が損害を受けて価値が低下、さらには、入居者が減少して賃貸収入が減少といったこともあり、そうすると、元本割れに繋がってしまいます。
③ 賃借人の経済状態悪化
不動産クラウドファンディングは、賃貸で得た利益を元に投資家に分配するインカムゲイン型のプロジェクトがあります。
このとき、対象の投資物件を借りている賃借人の経済状態が、予期せぬ事態で悪化すると、賃料がきちんと回収できなくなることがあります。
もし想定を下回った賃料しか回収できない場合は、投資家に償還する金額が元本割れする可能性があります。
④ 関係事業者の倒産
不動産投資というスキームを成立させるには、さまざまな事業者の協力が必要です。
しかし、投資物件に関係している事業者の経営状態が悪化したり、倒産したりする可能性もあります。
関係の事業者にこのような事態が起こると、計画通りの賃料や売却益を回収できず、元本割れに繋がることがあります。
⑤ 運営会社の経営悪化
最後に、不動産クラウドファンディングを運営する会社自体にも注視する必要があることをお伝えします。
投資物件を運営する事業者の経営状態が悪化することで、投資家に予定していた配当や償還金を支払えなくなり、元本割れを引き起こす可能性があります。
3.元本割れを回避するための6つの対策
次に先着式の場合の、当選するコツをご紹介します。
① 高い利回りに惑わされない
不動産クラウドファンディングで投資物件を選ぶ際は、利回り以外の要素も含めて総合的に投資判断を行うことが大切です。
利回りが3%のものから、10%を超えるものまであります。
もちろん、しっかりと調べた上での判断であれば利回りが高くてもいいのですが、安全性を重視する、もしくは投資初心者で判断に自信がないのであれば、利回りが高すぎる案件自体を最初から避けたほうがよいでしょう。
利回りが高いだけの投資物件は避ける。もしくは、どうしても投資したいのであれば、利回り以外の部分をしっかりと調べて納得した上で投資をするのが、元本割れを回避する対策の1つです。
② 短期の投資物件を選ぶ
先のことになればなるほど、不確定になってリスクが増すもの。
そのため、元本割れリスクを小さくする上では、運用期間が短い投資案件に投資しましょう。
例えば、6ヶ月という短期間であれば、たった半年の間に大きなトラブルが起こる可能性は低くなります。
目安としては、6ヶ月以内、長くても12ヶ月以内の投資物件が安全性が高いでしょう。
③ 優先劣後型の物件を選ぶ
優先劣後出資制度が導入されている物件に投資すると、元本割れのリスクを軽減できる可能性があります。
優先劣後出資制度を取り入れている場合、損失が出ても運営会社側が先に損失を負担するため、リスクが軽減されるのです。
優先劣後出資の割合は、同じ会社であっても投資物件によって異なるので、1つ1つチェックするようにしましょう。
優連劣後型の仕組みについてこちらから
④ 分散投資をする
投資先を1つに絞ると、その物件がうまくいかなかった場合、損失が大きくなり元本割れの可能性が高まるので、分散投資を心がけましょう。
いくつかの案件に分散して投資することで、1つの案件で損失が発生したとしても、ほかの案件の利益で損失をカバーすることができ、失敗のリスクを抑えられます。
たとえば、100万円を出資する際に「1つの物件に100万円を投資するのではなく、5つの物件に20万円ずつ投資する」といったように投資します。
1つの物件に全て投資して、元本割れを起こしたら損失は100万円。一方、5つの物件に分散すれば、1つの物件で元本割れが起きても損失は20万円で済むのです。
分散するときのコツとしては、投資する物件を増やすだけではなく、不動産クラウドファンディングのサイトも分散させましょう。
同じサイト内で複数の投資物件に分散させたとしても、前述したように、そのサイト自体の経営状態が悪化する可能性があるからです。
そのため、複数サイトに登録して、複数サイトで分散投資をするようにしていきましょう。
⑤ 事業者の信頼性を確認する
自分のお金を託して大丈夫な信頼できる運営会社か?運営会社の信頼性を確認することも重要です。
運営会社を確認する上でのポイントは次の2つ。
(1)メインの事業
(2)実績
まずは、運営会社のメイン事業を確認してみましょう。マンション開発、不動産再生、賃貸管理など何の事業をメインで運営している会社なのか?
そして、どんな実績があるのかを確認します。都内ワンルームが多い、郊外のファミリー向けが多いといったところも確認してみてください。
これらを見ることで、その会社が運営を任せられる管理能力があるかを判断でき、不動産クラウドファンディングを成功させられる信頼性のある会社かどうかがわかるはずです。
サイトを確認するのもよいのですが、より詳しく会社を確認したい方は、決算説明資料や成立前書面をチェックするのがオススメです。
⑥ 物件について詳しく調べる
首都圏なのか郊外なのか?人口が増加している地域か?最寄り駅から徒歩何分か?スーパーやコンビニ、公共施設が近くにあるか?物件の特徴や周辺状況を把握していきましょう。
賃貸ニーズがある物件を選ぶことが、リスク軽減に繋がるからです。
また、収益性についても「物件の購入価格」「運用コスト」「入居率」「将来の家賃相場」などを考慮し、どれくらいの収益を期待できるかを分析することも、リスクを低減するために必要です。
1点、海外向けの不動産クラウドファンディングがありますが、海外に疎く詳しく調べるのが難しいのであれば、オススメはできません。わざわざ海外案件に投資しなくても、国内に良い案件があるので、そちらをしっかりと調べて投資していく方が無難でしょう。
4.まとめ
今回は「元本割れ」についてお話ししました。
様々な原因で元本割れが起きますが、紹介した対策を行うことで、元本割れのリスクを軽減することができるでしょう。
最後に、不動産クラウドファンディング「投活(トウカツ)」をオススメします。
というのも、対策であった点を抑えた、優先劣後型が採用された短期運用の物件を扱っており、不動産投資のエキスパートであるトラストが立ち上げた不動産クラウドファンディングだからです。