【金投資の入門書】初心者が知るべきメリット・デメリットはこれ!

金の価格が2013年に1g=5000円を超え、多くの人が貴金属を質屋や買取ショップに持ち込むニュースがありましたが、それ以来となる金の高騰により、今金投資が注目されています。

実際に201912月は1g=5800円となり、19801月に記録した1g=6495円に迫っております。

また、金は地球上のすべてを採取できるまであと20年ほどといわれているため、希少性が高く、今後も高騰する可能性を秘めております。

そのため、各国では中央銀行などの公的部門が外貨準備資産の一部として金を継続的に保有しています。

そこで、今回は、金投資について解説していきたいと思います。本来の金投資というのはどういうものか徹底解説していきます。

金投資のメリットやデメリットはもちろんのこと、投資方法の違いや特徴等をお伝えしますので、この記事を読めば、どの方法で金投資を始めればよいか理解することが出来ます。

ぜひ、最後までご覧くださいね。

1 金投資のメリットとは

金投資のメリットは、インフレ対策、現物、鉱物の3点にあります。

それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。

1-1 インフレに強い

インフレ時は、物の価値が上がり、現金の価値が下がりますが、金はモノなので、価値が上がり、持っている資産の目減りを防ぐことができます。

物価が10,000倍にもなり、すべてのモノが高騰するハイパーインフレ時には、貨幣価値がほとんどなくなり、紙幣は紙切れと化します。

実際にジンバブエが、2008年ごろ、ハイパーインフレが起こり、年間で23000万%のインフレ率を記録しています。

そのような状況では、パン1枚さえ購入できなくなります。

金であれば、そのような状況でも価値があるため、インフレに強いといわれます。

1-2 金自体に価値があるので無価値になることがない

 

鉱物なので存在量に限りがある無価値になることが考えにくいといえます。

世界中で過去から現在までに採掘された金の総量は、約183600トン。

オリンピックサイズのプールで約3.8杯分といわれ、それほど多くの量が存在していないことから金は価値があります。

「金」は酸化しづらく、密度が高く加工しやすい特性もあり、紀元前から貴金属や装飾品として活用されてきました。

その結果、歴史上最も価値のある金属と考えられてきました。

長い年月が経っても基本的な性質を損なわないため、常に需要があり、価値を保存する性質が非常に優れているといった理由から貨幣として使われ、現在でも金貨や地金が流通しています。

1-3 世界で価値が共通

美しさと希少性から世界共通の通貨として「金」は重宝されています。

戦争や紛争がおこった時に人気が高まり金の価値が上がる傾向にあり、これを「有事の金買い」といいます。特に直近で金の価格が大きく動いたのは2008年のリーマンショックです。

金融恐慌が起こると信用がなくなるので、現物資産である金は安全性の高い世界共通の通貨として利用することができます。

もちろん、日本以外の国であっても、換金・現金化できます。

2 金投資のデメリットとは

価値があるからこそメリットのある金ですが、価値があるからこそのデメリットもあります。

その他にも、一般的な投資と違って、利益や配当が得にくいということがあります。

どのようなものがあるのかみていきましょう。

2-1 保管が大変(盗難など)

電子化されている証券と違い、自宅で保管する場合、盗難や、天災などによる紛失リスクがあります。

金の延べ棒がなくなったという事件もたまにききますよね。

そのため、保管には金庫を購入するなどコストがかかります。

銀行の貸倉庫に保管することもできますが、こちらもコストがかかります。

利用料は銀行や大きさにもよりますが、月々600円~4,000円ほどとなります。

2-2 短期投資で利益がでにくい

現在の資産を守りながら投資をしたいという人には向いているが、短期で目先の利益を望む人は向いていません。

なぜならば、購入時や売却時における手数料が大きいため、金の価格が大きく変動しない限り利益が生まれず、すぐに売買をしては、手数料負けし、損失をだしてしまうからです。

これから、資産を築いていきたい人には特におすすめできません。

2-3 取引が米ドルで行われるので円建ては為替の影響を受ける

金の価格は基本、ドル建てとなります。

円建てはドル建て価格に為替(USD/JPN)を掛け合わせたものとなるため円建てで金を持つ場合は国際金価格と為替の両方の影響を受けます。

為替だけを考えると、円高ドル安時(例:1ドル=100円→1ドル=90円)に金を購入すると、円の価値が高まり、金の価格は安くなります。

逆に円安ドル高時(例:1ドル=100円→1ドル=110円)は金の価格は高くなります

国際金価格はドル安になると、ドルの信頼性が下がっているため金の価格が上がり、反対にドル高になると、ドルの信頼性が高まったことで、金の価格は下がります。

そこで2つの考えをまとめると次のようになります。

円建てで金を購入した場合は、円高ドル安になると、国際金価格は上がるけど、為替の影響で、金を安く買えるということで、大きく変動しにくい。

反対に円安ドル高になると、国際金価格は下げるけど、為替の影響で金の価格は高くなるため結果、大きく変動はしにくい。

逆相関関係となりやすいので、その点でも、価格が高くなった時にしか利益を生まない金投資は、デメリットとなるのです。

ただし、必ずしも逆相関になるわけではなく、ここに金投資の難しさがあります。

しかしながら、一般的に金で大きく儲けるためには、

1.円高ドル安時にドルを購入しておき、

2.円安ドル高に金を購入する。

3.円高ドル安時に金を売り、

4.円安ドル高になったらドルを円に替える

となるので、長期間保有しない限り、儲けることはそう簡単ではありません。

2-4 配当や利子がない

金には、配当や利子がありません。

投資といえば、株式の配当金や普通預金・定期預金から得られる利息、債券の利子のような、それを保有することによって得られる収入がありません。

あくまでも、金の値上がりによる利益のみであって、長期保有しても儲けられるとは限りません。

3 四種類の金投資

金投資のメリットとデメリットを理解したところで、実際に金に投資していきましょう。

といっても、実は、金に投資する方法は一つではありません。

4つの種類がありますので、確認していきましょう。

章の最後には、比較表がありますので、どれがいいのか検討材料にしてみてください。

3-1 金の延べ棒やゴールドバーといった金地金

ゴールドといえば、やはり「金の延べ棒」や昔のクイズ番組でも景品にされていた「ゴールドバー」が思いつくかと思います。

しかし、金は1g=5,500円近くするので、100gでも55万円。金塊となれば、12.5kg6,875万円となり、購入するとしてもまとまったお金が必要となります。

ちなみに5g~300gだと作り直すため、別途手数料がかかります。

3-2 オーストラリアのウィーン金貨ハーモニー、カナダのメープルリーフ金貨等の金貨

少額で購入するならば、金貨という方法もあります。

1/10オンス~1オンス(約31.1g)で購入できるため2万円~20万円の資金があれば、始めることができます。

ただし、購入価格と買取価格の差が大きく、利益を得にくくなっています。

しかし、金貨ならば、観賞用や収集用としても楽しめ、何年、何十年と保有すると、金貨の種類によっては希少性が高まり、大きな利益を生む可能性はあります。

東京オリンピックの記念金貨を購入するのもいいかもしれません。

3-3 月々1,000円からでも始められる純金積立

「じゅんきんつみたて、コツコツ♪」というCMがありましたね。

純金積立とは、毎月一定金額の純金を少しずつ毎日購入する投資方法です。月々1,000円から投資を始めることができます。

特徴として、純金積立は「ドルコスト平均法」の効果により、毎回一定額を購入することで、価格が高い日には少なく購入し、価格が安い日には多めに購入することで、平均購入単価を下げながら購入することができます。

解約時は、現金以外でも地金や金貨、ジュエリー等でも受け取ることが出来ます。

3-4 流動性の高い投資信託、金ETF

金を現物で所有するとどうしても、盗難や紛失のリスクがあります。

この場合、投資信託であれば、証券化されているため盗難のリスクがなく、業者が破綻しても保有している資産は保全されます。

投資信託といえば、一般的に株や債券等で資産を構成されますが、中には純金上場信託のみで構成された上場投資信託=金ETFがありますので、それに投資することで、金投資を行うことができます。

ETFは一般的な株式取引と同じなため、売買するとしてもPCやスマホで簡単にできます。

デメリットとしては純金積立等と違い、地金で受け取ることができず、現金のみでしか受け取ることはできません。

 

金地金

特徴

金の延べ棒や「ゴールドバー」を購入して保管する。

種類は5g、10g、20g、50g、100g、200g、300g、500g、1kg

購入コスト1オンス(31.1035g):約20万円
1/2オンス:約10万円
1/4オンス:約5万円
1/10オンス:約2万円
販売会社地金商、貴金属商、コインショップなど
金の保有あり
盗難・紛失リスクあり
破綻リスク本人が保管している場合、なし
メリット金地金と比べて少額で購入が可能で持ち運びも簡単。
・デザイン性が高い。
デメリット・コインに傷がつくと売却価格に影響する。
・売買時のスプレッドが高い。
・持ち運びやすい分、紛失のリスクが高い。
コスト、手数料など

購入価格と買取価格に開きがあり、4~5%

その他貸金庫利用料(月額1,000~)等

金貨

特徴

一般的にはオーストリア政府が発行する「ウィーン金貨ハーモニー」、カナダ政府が発行する「メイプルリーフ金貨」を購入。
記念金貨を購入するという方法もある。

購入コスト5g:約2.5万円
100g:約55万円
300:約165万円
販売会社地金商、宝飾会社、金属メーカー、百貨店など
金の保有あり
盗難・紛失リスクあり
破綻リスク本人が保管している場合、なし
メリット・金の現物を保有することができる
デメリット盗難リスクがあるため、保管コストがかかる。
・購入金額がと高額になりやすい。
・少量の場合、手数料が割高になる。
コスト、手数料など

購入価格と買取価格に開きがあり、0.3~1%
それ以外に500g未満は重さに応じて「バーチャージ」という手数料がかかる。

田中貴金属工業の場合
5g~20g:4400円
50g:8800円
100~300g:16500円
500g以上:不要

その他貸金庫利用料(月額1,000~)等

純金積立

特徴

毎月一定額で金を毎日購入する。
まとまったお金でスポット購入も可能。

購入コスト

月1000円から可能。

平均は約8,000円

販売会社貴金属商、金属メーカー、証券会社、銀行など
金の保有あり
盗難・紛失リスクなし
破綻リスク保管方法によってあり
メリット・毎日積立購入することで、ドルコスト平均法を使い、購入単価を下げることができる。
・解約すれば金の現物を所有することも可能。
デメリット・保管方法によって、お金が戻らない場合がある。
・「特定保管」は破綻リスクなし。
・「消費寄託」の場合は破綻リスクあり。
コスト、手数料など

会社によって手数料がかかるものがある。口座開設費、年会費、売却手数料、保管料等

田中貴金属工業の場合
・積立手数料:1.5~2.5%
・スポット(即時)購入手数料:無料
・年会費:1100円(ウェブ申込で無料)
・保管料:無料

投資信託、金ETF投資信託、金ETF

特徴

資産の構成が純金のみの投資信託。
運用は投資運用のプロであるファンドマネージャーが担当する。

購入コスト

1000円から可能。

証券会社によっては毎日100円という積立も可能。

販売会社証券会社
金の保有なし
盗難・紛失リスクなし
破綻リスクなし
メリット・毎月一定額での積立投資が可能なため購入単価を下げることが出来る
・盗難・破綻リスクがない。
・売買が簡単。
デメリット・金の現物を所有する楽しみはない。
コスト、手数料など

購入時、保有中に手数料がかかる。

三菱UFJ純金ファンドの場合
・購入時手数料:購入額の上限1.1%(税込)
・信託報酬:純資産総額の年率0.99%程度(税込)

4 その他の実物資産の投資

実物資産の投資の共通のメリットとして、インフレに強いことが挙げられます。

金以外の実物資産の投資は次のようなものもあります。

4-1 不動産投資

老後資金などで不労所得を得られることで人気です。

不動産投資は、金と違って、毎月家賃収入があり、不況でも安定した家賃を得ることができるのが、大きな魅力です。

しかし、金は買えばいいだけですが、不動産は一点もので、立地面が非常に重要。

そのため、成功法則が分かっていると失敗しにくいともいわれています。

銀行の融資を受けることができるので、少額でも始められることから、多くの会社員もはじめています。

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4-2 美術品

美術品や骨とう品を安く仕入れ、高く売ることで、利益を得ることができます。

美術品はオークションや画廊等で購入することが出来ます。

ただし、一度や二度、売買をするのは問題ありませんが、何度も売買を繰り返すことは「古物商許可」が必要となるため注意しましょう。

なお、100万円以下で購入したものに関して減価償却ができるようになったので、節税効果が得られるようになっておりますので、この点は非常にメリットがあります。

4-3 プラチナ

金と比べて1/26と圧倒的に生産量が少なく希少価値が高いのがプラチナです。

結婚指輪でも人気の貴金属ですが、実は多くのプラチナは工業用として利用されています。

特に自動車部品としての需要が高いので、価格は景気に大きく左右されることになります。

なお、プラチナは金に比べて、価格変動リスクが大きく、投資向きともいえます。

もちろん、金と同じ貴金属のため、メリットやデメリットは基本的に一緒になります。

5 まとめ

金投資には一般的に4つの投資方法があることがご理解いただいたかと思います。

金を所有する喜びを感じながら資産を形成するのは、盗難や紛失リスクを考えるとあまりおすすめできません。

金投資は、持っていても利子や配当を生むわけではありませんので、利益を生むためには安く買い、高く売る必要があります。

現在の高騰はトランプ大統領の政策によって、生み出しているといわれています。

政治・経済の動向によっては大きく価格が変動する可能性があるため、売買のタイミングを逸すると売るに売れなくなります。

そのため、金投資の基本は、少額を積立ながら、購入単価を下げて、資産を形成することです。

じっくり資産を育てていけば、いつかインフレや不況への一助となってくれることでしょう。

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