不動産クラウドファンディングは儲からない?失敗しないための注意点

不動産ファンディングを行っている会社はいくつもあり、実際に投資している人も少なくありません。不動産ファンディングは、投資のひとつとして社会に定着していると言えるでしょう。

しかし「不動産クラウドファンディングは儲からない」と言われることもあります。

この記事では、不動産クラウドファンディングが儲からないと言われる理由などについて解説し、失敗しないための注意点をお伝えします。

不動産投資に少しでも興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産クラウドファンディングに興味のある方は、この記事も参考にしてみてください。

不動産クラウドファンディングの失敗は7パターン!やっぱ儲からない?対策についても解説!

 

不動産クラウドファンディングが儲からないと言われている理由

インターネット上を検索してみると「不動産クラウドファンディングは儲からない」という意見を目にすることがあります。

本当に儲からないかどうかは別にして、そのような意見が存在することは事実です。どうして儲からないと言われてしまうのでしょうか。

ここでは、不動産クラウドファンディングが儲からないと言われる理由について解説します。

元本割れのリスクがある

投資である以上、元本が保証されているものはありません。そのため、不動産クラウドファンディングも元本保証がありません。

運用会社の倒産や対象の建物の倒壊によって収益が確保できなくなった場合、元本割れという事態も起こりえます。

短期間で大きな収益は出ない

不動産クラウドファンディングは、株式投資のように短期間で大きな収益は得られるものではありません。

不動産クラウドファンディングの主な収益源は毎月の賃料収入であり、株式投資やFXのように収益が急増する可能性は低いとされています。

毎月の収益額は決して大きくはありません。そのため、投資した金額と収益額を見比べ「あまり儲からない」と感じてしまう方がいます。

短期的に大きな収益を得たいと考えているのであれば、不動産クラウドファンディング以外の投資を検討した方が良いかも知れません。

自己資金しか利用できない

不動産クラウドファンディングには、金融機関の融資を利用できないという特性があります。自己資金の範囲内でしか行うことができないので、そこに不満を感じる方もおられるようです。

しかし、だからこそ安全であるとも言えます。

不動産投資であれば、融資を利用して少ない資金で効率よく資産を増やすことが可能です。しかし、賃料相場の下落や家賃の滞納といったリスクを無視することはできません。融資を利用した上で想定した収益を得られなければ、経済的な苦境に陥ってしまう恐れもあります。

不動産クラウドファンディングのように自己資金のみを利用した投資は、ある意味でリスクの低い投資だと言えるでしょう。

手数料を負担しなければならない

不動産クラウドファンディングで取引を行う場合、取引口座へ入金する際などに一定の手数料がかかります。

不動産クラウドファンディングにおいて、投資によって得る利益よりも投資にかかる手数料の方が大きくなって損失が生じることを「手数料負け」といいます。少額の投資や、利益が小さい場合、手数料の価格が高い場合に起こりやすいため注意が必要です。

不動産クラウドファンディングのメリット

儲からないと言われることもある不動産クラウドファンディングですが、多くの人から選ばれているというのも事実です。

実際に投資をしている人は、不動産クラウドファンディングのどのような部分に魅力を感じ、投資することを決意したのでしょうか。

ここでは、不動産クラウドファンディングのメリットについて解説します。

少額から始めることができる

不動産クラウドファンディングは、月に1万円程度の少額からスタートすることができます。資産のない方でも始められる、ハードルの低い投資であると言えるでしょう。

物件を購入する不動産投資では、多額の資金が必要になります。たとえば、東京都内の区分マンションに投資するには、1,000万円以上の資金が必要になる場合がほとんどです。

「少額から投資を始められる」というのは、不動産クラウドファンディングの最大のメリットかも知れません。

不動産クラウドファンディングの最低投資額は、各社のサービスごとに異なります。ご自身の余剰資金で投資可能なサービスを選ぶと良いでしょう。

手間がかからない

不動産クラウドファンディングの場合、投資する物件の管理は運営会社が行います。投資をしたからと言って、物件を管理する必要などはありません。

不動産投資の場合は物件を売買する際や賃貸を管理する際に書面での契約が必要となったり、入居者を募集する際などに判断を求められたりすることがあります。

不動産クラウドファンディングは物件の管理を運営会社に一任できるため、時間の余裕がない忙しい方でも安心です。

契約の手間がかからない点も大きなメリットだと言えるでしょう。難しい書類に直筆のサインを求められたりはせず、インターネット上で簡単に手続きを進められます。

現物不動産と違ってリスクが低い

現物不動産では、主に下記のようなリスクがあります。

・空室リスク

・家賃滞納リスク

・災害リスク

など。

※詳しくは下記の記事にまとめていますので、よろしければチェックしてみてください。

【初心者必読】マンション経営リスク総まとめ!事前にやるべき対策4つ

高い利回りが期待できる

不動産クラウドファンディングの利回りは一般的に3〜8%程度だとされています。

不動産を投資対象とした投資信託であるREITの一般的な利回りは3〜5%程度だとされていますから、それに比べると不動産クラウドファンディングの利回りは高いと言えるでしょう。

せっかく投資をするのですから、やはりそれなりのリターンは得たいもの。不動産クラウドファンディングが人気を集める要因のひとつは、高い利回りが期待できる点にあると言えるのではないでしょうか。

不動産クラウドファンディングの利回りは、各社のサービスごとに割合が異なります。さまざまなサービスを比較し、慎重に投資対象を選ぶことが重要です。

不動産クラウドファンディングの利回りについては、こちらの記事に詳しく書かれています。

【比較】不動産クラウドファンディングの利回りはどのくらい?

不動産クラウドファンディングのデメリット

不動産クラウドファンディングにはさまざまなメリットがあります。しかし、あらゆるものにはデメリットもあるものです。

実際に投資する前に、不動産クラウドファンディングのデメリットについて理解を深めておきたいものです。

ここでは、不動産クラウドファンディングのデメリットについて解説します。

運営会社が倒産する可能性がある

不動産クラウドファンディングを始める前に、運営会社が倒産する可能性があるということを念頭においておきましょう。

運営会社が倒産すると、投資したお金が戻ってくる可能性は高くありません。収益を得るどころか、大きな損失を被る可能性があります。

そのような事態を防ぐためにも、不動産クラウドファンディングに投資する前に、運営会社の情報を丁寧に調べることが重要です。過去の取引実績や契約内容を精査し「本当に信頼できる会社かどうか」をチェックしましょう。

不動産クラウドファンディングを装った詐欺業者も存在するので、そのような業者に対する注意も怠ってはいけません。

「絶対に儲かります」と根拠のないことを言ったり、リスクの説明をしなかったりする業者には要注意です。

節税効果がない

不動産クラウドファンディングに投資をしても、節税することはできません。

不動産投資では、物件を購入することで所得税や住民税などを節税することが可能です。しかし、不動産クラウドファンディングは直接不動産を所有するわけではないため、不動産で資産運用する際の税制上の優遇を受けることができません。

節税を希望している方は、別の投資を検討した方が良いでしょう。

また、不動産クラウドファンディングで得た分配金は雑所得に分類されます。年間の雑所得の総額が20万円を超える場合は税金を納めなければなりません。

不動産クラウドファンディングの源泉徴収の税率は20.42%であるため、仮に年間20万円の分配金を受け取ったとしたら、40,840円の税金が課せられることになります。

 

不動産クラウドファンディングで失敗しないための注意点

大切なお金を投資するからには、可能な限り失敗は避けたいものです。

失敗する可能性をゼロにすることはできませんが、注意すべきポイントを的確に押さえておけば、失敗の可能性を低くすることはできるでしょう。

ここでは、不動産クラウドファンディングで失敗しないための注意点を解説します。

複数の運営会社を比較する

不動産クラウドファンディングに投資する際は、複数の運営会社を比較することをおすすめします。

運営会社によって実績や手数料などが異なっているため「どこの会社で不動産クラウドファンディングを行うか」が重要になってきます。比較検討を怠ってしまうと、結果的に利益を得づらくなる恐れもあるでしょう。

複数の運営会社を比較する際は、過去に配当遅延や元本割れがなかったかなどを調べておくと良いでしょう。いくらサイトに美辞麗句を並べていても、配当遅延を何度も引き起こしているような会社には注意が必要です。

リスクへの取り組みについても運営会社ごとに違いがあります。可能な限りリスクを抑えた投資をしたいのであれば、優先劣後出資制度が導入されているファンドを選べば良いでしょう。

優先劣後出資制度が導入されている場合、運営会社が優先的にリスクを負ってくれるため、投資家が損失を被るリスクが軽減されます。

不動産クラウドファンディングの優先劣後方式については、こちらの記事に詳しく書かれています。
優先劣後方式とは?メリットや注意点を解説

リスク分散を心掛ける

不動産クラウドファンディングは決してハイリスクな投資ではありません。しかし、どのような投資にも一定のリスクは存在するため、リスク分散を心掛けておく必要があります。

不動産クラウドファンディングの場合、1万円程度の少額から投資できるため、複数の物件に投資を行うことでリスクを分散することが可能です。

たとえば、投資する物件が1件のみの場合、その物件が空室になると大きな損失が出てしまいますが、複数の物件に投資することでそのリスクを分散することができます。

投資対象の物件を増やすことだけがリスク分散ではありません。

複数の運営会社で投資を行うことで、万が一の倒産に対するリスクを分散することが可能になります。

プロジェクト内容を吟味して投資判断を行う

不動産クラウドファンディングで出資するプロジェクトについては、物件情報や運用期間などを確認して吟味することが重要です。

物件情報は、住所や築年数、面積、周辺エリアの情報などを細かく確認して判断するようにしましょう。

面倒に感じるかも知れませんが、プロジェクト内容を吟味することを怠ると、結果的に不動産クラウドファンディングで収益を得ることが難しくなるかもしれません。

運営会社の謳い文句を信じ、なにも調べずに投資するのは避けるべきでしょう。

大切なお金を使うのですから、出資するプロジェクトの内容やリスクを十分に理解した上で投資する必要があります。

利回りに注意する

各会社で出されている利回りは『年利』がほとんどです。

そのため、プロジェクト期間が1年未満であれば、月利に直す必要があります。

たとえば、年利15%で運用期間6ヶ月のプロジェクトがあった場合について考えてみましょう。

年利15%と聞くと10,000円出資した場合、単純に1,500円の利益と思うかもしれませんが、実際は運用期間が1年ではなく6ヵ月なので、

15÷12×6=7.5%

となり、10,000円出資した場合は、750円の利益になります。

不動産クラウドファンディングをおすすめできる人


不動産クラウドファンディングをおすすめできるのは、以下のような方です。

①投資初心者の方
不動産クラウドファンディングは少額から投資できるため、全く投資経験がない方にもおすすめできます。まとまったお金が必要な不動産投資などより初心者向けだと言えるでしょう。物件の運用を運営会社に一任できるため、特別な知識も必要ありません。

②安全に投資したい方
不動産クラウドファンディングが失敗し、全く損失をカバーできなかったとしても、出資した金額以上のダメージを負うことはありません。出資額以上の損失を被る可能性のある先物取引などに比べ、安全性の高い投資であると言えます。

不動産クラウドファンディングをやってみた人の体験談


不動産クラウドファンディングを始める前に「実際にやってみた人の体験談を知りたい」と考えている方もいるでしょう。

体験談を通じて、不動産クラウドファンディングに投資するイメージがより具体的に湧くはずです。

ここでは、実際に不動産クラウドファンディングをやってみた人の体験談を紹介します。

【成功例】

成功例をみると、コツコツと地道に不動産クラウドファンディングを続けている人が利益を得ている印象を受けます。他の投資と組み合わせたりと、リスクの分散を意識しているのも特徴です。

【失敗例】

失敗例を見ると、不動産クラウドファンディングが「絶対に儲かる」ものではないということがよく分かります。どのようなリスクがあるのかをよく理解した上で投資するのが賢明だと言えるでしょう。

まとめ

不動産クラウドファンディングは儲からないと言われますが、そもそも一攫千金をねらうようなものではありません。

FXや株のように瞬発力はありませんが、その分大きな損失を被ることもなく、リスクを抑えた運用ができます。

そのため、「リスクを抑えた投資がしたい」「初心者なので、勉強も兼ねてなにか資産運用してみたい」など、安全にコツコツと資産を増やしていきたい人向けの投資になります。

注意点をしっかり把握して、リスクを抑えた投資で着実に成功へとつなげていきましょう

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